仕事で悩みを抱え、退職を考えるほど思いつめてはいないでしょうか?
職場での悩みというものは、時に大きな苦痛を伴い精神的な病気になってしまう可能性もあるため、そういった可能性がある場合には、早めの転職という選択が重要になります。
しかしまだ余裕があるのならば、転職活動を始めてから退職を考えた方が、転職の成功率は上がってきます。
仕事を辞めてから探す場合でも、働き続けながら探す場合でも、それぞれにメリットやデメリットが存在します。
一番重要な事は、転職の失敗に繋がるデメリットを排除していくという事になります。
こういった視点で考えるならば、仕事を辞めてからの転職活動におけるデメリットは失敗のリスクが高いと言えます。
そこで今回の記事では、仕事を辞めてからの転職活動のデメリットを実体験をもとにして詳しく紹介していきたいと思います。
仕事を辞めてからの転職活動において、非常に多くの人が陥っている誤った行動が非常に分かりやすい内容になっていますので、そういったポイントに着目して読んで頂ければ、より理解して頂けると思います。
体験談の後には、仕事を辞めてからの転職活動のデメリットをより詳しくまとめていきますので、最後までじっくりとご覧ください。
仕事を辞めてから転職活動を行って後悔した失敗談
私が転職活動をしようと思ったのは、職場の人間関係がイヤになったからでした。心機一転したいと思い、別の職場で働きたくなりました。
その時はとにかくすぐに辞めたいと思い、後先を考えずに辞表を出してしまいました。
結果的にはこれが失敗でした。仕事の引き継ぎは特になかったので、辞表を出して一週間もしないうちに辞めることはできたのですが、その後は無職生活です。
実家暮らしならまだしも、私は一人暮らしをしていました。生活費は自分で稼がなくてはなりません。
とりあえず、貯金は多少あったものの、そのまま無職生活をしていると、あっという間に貯金が底をついてしまう状況でした。
辞めてすぐの頃はホッとして、自宅でゴロゴロしていました。
これでもう人間関係で悩むこともなくなると思い、心身ともに楽になったような気がします。
それに、今までズル休みをしたこともなく真面目に仕事をしていたので、久しぶりの長い休暇を堪能できたということに浸っていました。
しかし、それがいけなかったのです。ちょっと休んでしまうと人間は怠惰な生活に慣れて、やる気を失くしてしまうものだということが分かりました。
何となく転職活動をする気持ちも萎えてきてしまい、一ヵ月以上は何もしないで貯金だけでゴロゴロとしていました。
やっと転職活動を始めるも
このままではいけないと思ったのは、通帳の残高が少なくなってきた事に気付いてからでした。
そこから慌てて転職サイトに登録をしました。
職種や条件などにはあまりこだわりを持っていなかったので、すぐに転職先は決まるだろうと思っていたのですが、これも間違いでした。
求人はたくさんあるものの、応募してもなかなか面接まで辿り着けないのです。転職の競争率が激しいことにここで気付きました。
そこで、今度は別の転職サイトにも登録したり、ハローワークにも行ってみたりしました。
数打てば当たるというわけではありませんが、とにかく行動しないと転職先は見つからないと思ったからです。
怠惰な生活をしていた期間を恨めしく思うようになりました。それに、失敗だったのは失業保険の手続きをしなかったことです。
そんな制度があることを知らず、もったいないことをしてしまいました。
きっと、前の職場を辞める時に円満退社であったのなら、経理の人に失業保険について教えてもらえていたのでしょう。
しかし誰も私にこのような制度があることを教えてくれませんでした。ハローワークを訪れた時に初めて知りました。
こうしてなんだかんだと出遅れてしまったものの、何とか転職活動を始めてようやく面接までこぎつけたのは会社を辞めてから3ヵ月経った頃でした。
この頃には貯金残高がかなり少なくなってきていてとても焦っていました。こんなことなら人間関係くらいで辞めるべきではなかったかもしれないと後悔すらするほどでした。
辞めてから仕事を探すことの大変さを知る
そして、いくつかの会社で面接を受けて、ようやく転職先が決まったのはさらに3ヵ月後のことでした。
つまり、退職してから半年が経過していました。生活費が足りなくなってきてしまったので、アルバイト生活をしながらの転職活動でした。
今度の職場はあまり人間関係にこだわりを持つようなところではなく、黙々と仕事ができる環境です。
これならコミュニケーションをとらなくてもいいので、とても楽です。自分の仕事に没頭することができます。
お給料は前の職場よりも減ってしまいましたが、節約をすれば一人暮らしには十分なお給料です。
以前よりも節約意識を高めて生活をするようになりました。何よりも人間関係に悩むこともなく、仕事に没頭できるのは今の自分の性格に合っていると実感しています。
こうして何とか転職先が決まったから良かったものの、今後、転職活動をすることがあれば、退職する前に転職活動をして転職先が決まってから退職した方が良いと思っています。
仕事を辞めてからの転職活動が不利な理由
ここまで体験談を読んで頂いて、仕事を辞めてからの転職活動の大変さは何となく理解して頂けたかと思います。
ここからは体験談をもとにして、仕事を辞めてから仕事を探すことがデメリットになってしまう具体的な理由を紹介していきたいと思います。
無職期間の気の緩み
仕事を辞めてから転職活動を始めると、一度無職期間が出来る事になります。
この無職期間が非常に厄介で、体験談の様に気が緩んでやる気をなくしてしまい、一か月以上ゴロゴロと過ごすという人が非常に多くなっています。
これまで大きなストレスを抱えながら毎日仕事を行ってきたわけですから、ちょっとゆっくりしようという気持ちは誰しも浮かんでくるものです。
しかしそうなると、なかなか本腰を入れて転職活動を始める事が難しくなってしまいます。
今日まで休んで明日から始めよう!という甘い声が付きまとい、気が付けば一か月以上経過するというのは、本当に良くある話です。
一度このように気が緩んでしまうと、転職活動に本腰を入れる事もなかなかすぐには出来なくなってしまいますので、充分注意しておく必要があります。
転職に要する期間
体験談では、転職を実現するまでに退職から半年が経過していますが、こういったポイントも落とし穴となってしまう人が多くなっています。
転職活動を始める前は、簡単に転職できるだろうと考える人が少なくなく、半年ぐらいを想定している人は非常に少なくなっています。
エン転職で行った転職期間に関する調査では、以下の様な結果が得られています。
図1】実際の転職活動にかかった期間はどのくらいですか?
この結果を見れば分かるように、転職期間1ヶ月程度は8%と非常に少なく、半年程度が一番多く31%となっています。
転職活動を簡単に考えていた転職前と、意外に長く掛かる現実とのギャップが大きく、体験談の様に生活費が底をついてしまう事もあり得るため、事前に簡単ではない事をしっかりと認識しておくことが重要だと言えます。
焦りによる転職活動の質の低下
これまでに紹介したような事が原因となり、転職活動に焦りが生まれやすくなります。
気の緩みからダラダラした生活が長引いてしまい、金銭的な余裕が無くなり焦りが生まれたり、簡単に決まると思っていた転職活動が長引いて焦りが生まれたりしてしまいます。
このような焦りが生まれると、冷静な判断というものができなくなり、条件設定や企業選びが正しく行えなくなってしまいます。
そうなると転職活動の質自体が下がってしまい、ブラック企業などに転職してしまう可能性も大きくなってしまいます。
焦りは転職において大敵になりますので、辞めてから仕事を探すという状況は大きなデメリットを抱えた状況だと言えます。
仕事を辞めてからの転職活動は、ゆっくり探せるなどのメリットも存在しますが、よっぽどたくさんの蓄えがある状況でなければ、減っていく貯蓄に焦りを感じてしまう事になります。
焦りに直結する、つまり転職の失敗に直結してきますので、辞めてから仕事を探すのではなく、働きながら探すという意識を持つようにしてください。