介護施設入居者と和気あいあいと過ごせると思っていたのに、いざ働き始めてみると、
- 休みもとれない状況
- たまの休みも仕事のことが頭から離れない
劣悪な環境でいつ限界がきてもおかしくない状況に追い込まれている人は多いです。
そんな状況に追い込まれているあなたに今一番必要なこと。
それは少しでも早く、働きやすい理想の職場を見つけることです。
- でも本当に辞めていいのか?
- 転職したとしても失敗してしまうんじゃないか?
こんな不安が大きく一歩踏み出せない状況に追い込まれていませんか?
でもそんな不安におびえる必要はまったくありません。
看護業界の転職だとしても、実はやるべきことをしっかりやれば理想の転職先を見つけるのはそう難しくないんです。
今回の記事では辞めるべきか判断する正しい基準はもちろんのこと、毎日悩みを抱えている今の状況から抜け出して、あなたの理想の職場で働くための手順を一から解説していきます。
この記事ひとつで、今の悩みから解放されるだけでなく、ストレスなど感じることのない理想的な日々を手に入れられます。
必要なことはすべて網羅しますが、そんなに難しい内容ではありませんので安心して読み進めてください。
介護施設の看護師を辞めたい理由
まずは一般的に介護施設の看護師を辞めたいと思う理由を、私の経験をもとに解説していきます。
よくある理由の中でも、辞めることを優先して考えるべき理由だけを厳選して紹介します。
あなたの辞めたい理由が、この中に何個含まれているのか?
多く含まれるほどあなたは辞める状況にあるということになります。
職場環境が辛い
実際に働いてみると、思い描いていた状況とは程遠い、かなり劣悪な環境が待っていることも多いです。
私の場合横暴な施設長に振り回されて職員が急に辞めてしまったり、ある時は別の職員が出勤してこなかったり。
そんな出来事が日常茶飯事という最悪の職場環境でした。
職場環境の問題がある場合には、積極的に辞めることを考えるべきです。
常に人手不足できつい仕事内容に疲れた
私が働いていた施設のように頻繁に人が辞めてしまうと、常に人手不足の状況が続きます。
看護師の役割である検温や体調の把握を行ったうえで、介護士と役割分担しながら入居者の入浴介助や排せつ介助。
もちろんナースコール対応も看護師の重要な役割ですので、他の人の仕事をしながら少人数でナースコールに対応していました。
その他朝・昼・夕の食事介助や、食後の口腔ケアに着替えなども行っていかなければなりません。
これだけでも激務でしたが、施設が8階建てで階段を上り下りしながら仕事を進めていかなければならず、本当に最悪の状況でした。
あなた自身の進退に影響を及ぼすぐらいの状況ならば、人手不足も積極的に辞めるべき理由になります。
人間関係が悪く精神的にきつい
私の経験的に言うならば、介護施設で1番大変だったのは人間関係です。
もちろん体力的にきつい仕事量も大変でしたが、病院看護師など激務な職場は他にもたくさんあります。
そういった激務の状況でありながら、さらに人間関係などに問題を抱えてしまうと、耐えられるものも耐えられないですよね。
逆に体力的に厳しい仕事内容であっても、人間関係が良好ならば乗り越えられます。
人間関係に問題のある職場では看護師間のいじめなども珍しくないため、こういった状況では仕事の辛さなど比較にならないほどストレスを抱えてしまいます。
2度とあんな経験はしたくないので、これから職場を選ぶ人にも、職場環境や人間関係の問題は重視してほしいと強く思います。
休みたいのに休みがないことも
もちろん働く施設にもよりますが、ほとんどの施設は最小の人員で仕事をまわしていますので、仕事は体力的にかなりきついです。
さらに施設の体質が悪い「ブラック施設」であれば、介護士と役割分担していると言っても激務どころの騒ぎではありません。
仮眠もほとんどとれないような状況での2交代制で、朝はふらふらになって帰宅することも多いです。
でも私の場合には、そんな状況でも日勤者の急な欠勤によって、翌日もそのまま働くということがありました。
その時は本当に地獄だと思いました。
施設で働くということは、施設の体質によって地獄を見るということは覚えておいた方がいいです。
給料が低いのも重要な問題
私が働いていた施設では月収的にはそれなりだったのですが、施設看護師は夜勤がないところも多いため給料が低いことで辞めたい話もよく聞きます。
私の場合には月収ではなく、ボーナス全額カットが大きく影響しました。
ボーナスカットの理由は、施設長独断と偏見による「勤務態度の悪さ」です。
私の場合には施設長の横暴が大きな原因ですが、介護施設などの職場ではいつこのような給与面でのデメリットが降りかかるかわかりません。
給与は生活に直結する部分ですので、給料的にデメリットを感じているならば、早めに辞めた方がいいです。
上司からのいじめ
私の場合には施設長でしたが、職場でいじめのような仕打ちを受けているという人も少なくないと思います。
圧迫した態度で指示に従わせようとしたり、仕事が進まないと怒りをあらわにして責めてきたり。
実際に私も仕事のミスをした際、施設長から口の悪い言葉で罵られ、公共の場で私たちを罵倒されたこともありました。
こんな状況では絶対にいい仕事などできるはずもありませんので、すぐにでも辞めるべきです。
看護より介護業務が主で医療行為が少ない
介護施設で働くと、医療行為が少ないということが多いです。
介護施設の看護師は、主に介護業務をこなすことになります。
しかし介護業務だけでは、医療スキルを使う機会がなく、やりがいを感じることができません。
医療処置などにやりがいを感じる人は、そのうち仕事に対するやる気がなくなり、ストレスがたまり、辞めたいという気持ちが強くなっています。
私も同じように感じる部分があり、少なくとも介護施設を辞めることになった一つの原因にはなっています。
入居者家族との関わり
介護施設で働いていた頃は、入居者の家族からのクレームに対応することもありました。
これは、介護施設の仕事にとって当たり前のことです。
しかし、このような場面に対応するのが苦手な方は向いていないかもしれません。
ある日、入居者の認知症が進行して、家族から施設に対するクレームが寄せられました。
つまり私たちが入居者を十分に介護していないということです。
このような状況でも家族の要望を聞き、入居者に寄り添った看護ができる人でないと働き続けることはできません。
理不尽なクレームが許せない人は、介護施設は早めに辞めるべきです。
介護施設の看護師を辞めるべきか判断する基準
これまでに紹介した介護施設看護師を辞める一般的な理由ですが、さらにもう一歩踏み込んで辞めるべき判断基準をまとめていきたいと思います。
ひとまずこれから紹介する状況に該当する人は、今すぐにでも辞めることを優先させるべきです。
ブラックな環境はすぐに辞めるべき
もう一度あなたの状況を振り返ってみて、ブラックな施設だと感じたのなら、すぐに辞めることをおすすめします。
看護師自体ブラックな仕事が多いですが、そういった視点は一度捨てなければいけません。
少なくとも私のような状況ならば、すぐに転職することを考えるようにしましょう。
一般的な仕事に置き換えてみて、度を過ぎたブラックだと感じるならば、今すぐ転職してしまいましょう。
条件が良く職場環境も悪くなければ、長期的に働けそうだという前提のもとで働き続けるのもアリだと思います。
入れ替わりが激しい職場は早めに辞めるべき
私の経験上、介護施設における看護師の入れ替わりはものすごく激しいです。
私が働いていた間も何人もの職員が辞めていきましたし、退職した後も続けて働いている人はいないという話を聞きました。
辞める人はけっして不真面目な人でも根気のない人でもなく、ごく普通の人たちです。
辞める理由は、やはり条件の悪さと、過酷すぎる業務内容だと思います。
一般的に言うならば、介護施設を辞める看護師の退職理由は、やはり医療スキルの少なさからくるやりがいのなさだと思います。
ただ、私のように施設の体質によってすぐ辞めることになる可能性も、絶対に頭に入れておいた方がいいです。
介護施設看護師を辞めた方がいい人の特徴
辞めるべき状況について解説しましたが、続いて辞めるべき人の特徴について解説していきます。
職場の環境が良かったとしても、これから紹介する事例に当てはまる人も、早めに辞めるべきです。
根本的に介護施設に向いていない人
介護施設は病院看護師と比べて医療的な処置が少ないため、当然ながら医療スキルをどんどん磨いてキャリアアップしていきたい人には向いていません。
また命を救う最前線の仕事がしたい人にも、向かない職場です。
また、入居者と和気あいあいと過ごせるイメージを持っている人にも向かない職場です。
そういったイメージで働くならば、デイケアの看護師の方が向いていると思います。
介護施設に向いている看護師は、病院看護師のような命を救う仕事ではなく入居者の生活をサポートする意識を持った看護師です。
「どんな仕事内容でも高齢者のためになる」と考えられる看護師でなければ、続けられない仕事です。
ただ施設の体質自体が悪ければ、そんな状況に向いている人などいませんので、その点は本当に注意した方がいいです。
コミュニケーション能力に自信がない人
介護施設で働くには、心を開いて寛容な心を持つことが必要です。
入居者や家族からの要求やクレームに対して、受け身になりすぎず、柔軟な対応ができることが重要になってきます。
病棟などとは異なり、一人で黙々と仕事を進めていく場面が少ないですので、だんだんとストレスが蓄積されていきます。
サービス精神的な要素が必要になってきますので、そういった対応が苦手な人は介護施設を早めに辞めた方がいいでしょう。
自分のやり方を貫きたい人
介護施設看護師は、自分のやり方は貫きたい人には向いていない職場です。
これは利用者や家族への対応という意味でもそうですし、私のように問題のある施設長がいる場合でも同じことが言えます。
施設は施設長のやり方が1番尊重されますし、かつ入居者や家族との調和が大切です。
相手の意見や要求に寛容に対応できる人でなければ、長く働くことはできません。
介護施設看護師を辞めたいときの対処法|冷静に判断するために
ここまで辞めるべき人や状況について解説してきましたが、まだ悩んでしまう人も多いと思います。
何か大きなきっかけがない限り、人はそう簡単に仕事を辞めることはできませんので当然のことです。
今の状況をより冷静に判断して、間違いのない選択をするためには、できる対処をやっておくことが重要です。
今できる対処をしっかり施して、そのうえで冷静に判断するようにしましょう。
デメリットだけでなくメリットも考えておく
職場で悩んで辞めたいという思い始めると、どうしてもデメリットになることばかり考えてしまいます。
辞めるべきか判断するにはデメリットを考えることが大切ですが、後悔しない転職にするにはメリットも考えておく必要があります。
転職してから後悔することのないよう、現状のメリットのしっかり把握しておきましょう。
介護施設看護師のメリット
介護施設で働く看護師のメリットは、日々の勉強がほとんど必要ないということです。
病院で働いていた頃は、日々わからないことや新しいことを勉強する毎日でした。
しかし介護施設では医療的な仕事が少ないため、病院で働く看護師ほど勉強する必要がありません。
ブランクのある人や経験が少ない看護師でも働きやすい職場です。
日々の仕事だけでも余裕がない状況では、帰ってから勉強するのもすごく大変ですので、大きなメリットだと言えます。
介護施設看護師のデメリット
逆に介護施設で働く看護師のデメリットは、医療スキルが経験できないことです。
介護施設では医師の指導や指示のもと医療業務をおこなえますが、ほとんど医療的な処置がないため、医療スキルが低下してしまう不安が常につきまといます。
また、これまで紹介した通り、質の悪い施設長などにあたってしまうと、精神的に追い詰められる可能性もあります。
事前にそういったリスクを判別しておかなければ、痛い目を見てしまいます。
大学病院のように職場環境の整備もされていませんので、自分の身は自分で守っていく必要性が高いのもデメリットです。
職員同士のコミュニケーションを重視する
職員同士のコミュニケーションを積極的に行うことで、
- 働きやすい環境が生まれる
- 一人じゃないと思える
こういったメリットが生まれます。
お互いの誤解で人間関係に問題が起きていることも多いですので、コミュニケーションで働きやすくなることは実は多いです。
介護施設での看護師の役割を見直す
医療的なスキルは絶対に必要だと思っていても、少し意識を変えるだけで寄り添った看護にやりがいを持てることも少なくありません。
あなたの看護師人生において、
- 本当に医療的なスキルは絶対に必要なのか?
- 患者に寄り添った看護にやりがいを持てないのか?
もう一度介護施設でのあなたの役割を見つめなおすことで、今の状況は一変するかもしれません。
ストレスが限界になる前に発散する
ストレスは蓄積されるほど、限界が近づいてきます。
「仕事で悩んだときはストレスを発散しよう!」とよく見かけますが、あながち馬鹿にはできません。
仮に1週間ストレスをため続けても、休日に適切なストレス発散ができれば、また1週間頑張ろうと思えてきます。
それでも頑張る気持ちが生まれなければ、それはもう辞めるべき状況と言えますので、そういった判断基準にもなります。
介護施設看護師の正しい辞め方
いざ辞める決断ができたとしても、どうすれば円満に退職できるのか?
悩む人も多いと思いますので、ここでは円満に波風起こすことなく辞める正しい辞め方について解説していきます。
退職意志の伝え方
退職意志の伝え方は、状況によって変わってきます。
上司と話し合う余地があるのか?もしくは話し合うことなく絶対に辞めたいのか?
話し合う余地があるのならば、退職の意志を示すことで労働環境などが改善される希望が持てます。
この場合には、辞める理由を正直に話すということが重要です。
逆に絶対に辞めたい場合には、
- 病気など健康上の理由
- 家族など個人的な理由
など相手が反論しづらい理由で退職意志を伝えることが重要になります。
辞められない・辞めにくい状況で辞める方法
辞められない・辞めにくい状況に悩む人もいると思います。
こういった状況では円満退職はかなり難しくなりますが、決して無理なことではありません。
退職届の提出
こういった状況では、まず退職届を提出しましょう。
退職届を提出すれば、法的には最短2週間で辞めることが可能です。
といっても2週間では円満退職は難しくなりますので、退職届に1か月~2か月先の日付を記載して提出するのといいでしょう。
法的に辞める意思を尊重しなければならないため、意外とスムーズに進むことも多いです。
退職代行で円満退職
本当に辞めづらい状況ならば、退職代行の利用も視野に入れるべきです。
退職代行というと、無理やり辞めるといったイメージを持っている人も多いですが、決してそんなことはありません。
あくまで円満退職を実現するサービスが退職代行です。
多少の費用はかかってきますが、円満退職が実現できるならば、私的には安い出費だと感じます。
利用者へのあいさつも忘れずに
施設的に問題があっても、またあなたに合わない仕事で辞めざるを得ないとしても、そんな事情は入居者には関係ありません。
あなたの今後の仕事のためにも、しっかり前に進むために利用者へはキチンとあいさつしておきましょう。
もちろん家族へのあいさつも忘れてはいけません。
ここでしっかりけじめをつけておくことで、あなた自身前を向いて歩けるようになります。
介護施設からの転職に失敗しないためのポイント
悩みぬいて辞める決断をしたものの、転職に失敗してしまっては意味がありません。
看護業界は転職に後悔する人が多くなっていますが、実は必要なポイントさえ押さえれば転職を成功させることは難しくありません。
これから解説する3つのポイントを守るだけですので、この3つのポイントは必ず抑えておきましょう。
希望年収は必ず設定する
悩みが大きい人ほど、今の悩みから逃げることを優先し、年収をおろそかにしがちです。
しかし年収は今後の生活に直結する部分ですので、しっかり設定しておく必要があります。
あなたのキャリアを考えたうえで、現実的な年収を設定しておくようにしてください。
職場環境まで把握しておく
転職先の職場環境を把握しておくことで、人間関係やブラックな労働環境で失敗することがなくなります。
働きやすい労働環境で、ストレスとなる人もいないならば、こんなに安心できる転職はありません。
知り合いなどできる限りの伝手を頼って、情報を集めておくようにしましょう。
そういった伝手がない人でも、職場環境を重要視した転職サイトを利用することで、安全な転職を実現可能です。
転職活動は辞める前に
辞めることを優先させてしまうと、そのうち焦りから転職を急いでしまうようになります。
焦った転職は冷静な判断力を奪ってしまいますので、より良い職場を選ぶ志向がなくなってしまいます。
働きながらの転職活動は大変だと思うかもしれませんが、これも転職サイトを利用することで解決可能です。
希望年収や希望する職種を伝えるだけで、あとは転職サイトが代行してくれます。
介護施設の経験が活かせるおすすめの転職先
最後に介護施設から転職する看護師に最適な職場を紹介しておきます。
急性期でやりたいという人は、激務とストレスを考慮して、それでも急性期をやりたいのか?
自分の中でしっかり結論を出してから転職するようにしてください。
ここでは急性期以外の働き方について、それぞれ大変な部分やデメリットになる部分を解説しています。
介護施設看護師でよくある質問
- Q.介護施設看護師時代の給料や年収を教えてください。
- A.その地域では、病院で夜勤を多めにしていた頃に手取りで30万円ほどもらっていました。
周辺病院と同程度の給料であり、そのうえでボーナスももらえます。
介護施設でも手取りで30万円ほどと、それなりの金額がもらえていました。
特に問題のあるような介護施設でなければ、給与的には問題ないかと思います。
ただ施設である限り、施設長の人柄や職場の体質を把握することが重要であると痛感させられました。
- Q.介護施設看護師の仕事で楽なことはありますか?
- A.介護施設では、医療的な処置など専門的な仕事が少ないため、病院などのようなプレッシャーが少ないです。
入居者の命に直結するような問題が少ないため、そういった意味では介護施設看護師の仕事は楽だと言えます。
また、病院などでは医師との関係性もストレスになることが多くあると思います。
その点介護施設では医師と関わることがほとんどないため、そういった意味でも精神的にすごく楽です。
体力的には厳しい介護施設ですが、頭をフル回転させて働いていた病院時代と比べると、結果的に緊張感も少なくストレスも少なくなっています。
- Q.介護施設は新人看護師でも働けますか?
- A.介護施設は、新人看護師でも勤務することは可能です。
ただ学校で医療の知識を学んだ直後なので、まずは病院で臨床経験を積んだ方が将来的には理想的です。
介護施設などで働くことを前提に看護師になった方もいるかと思いますが、まずは臨床での経験の方が重要です。
病院に就職して様々なことを学んで、ある程度総合的な知識が身についてから介護施設で働いた方が、あなた的にも理想的な働き方ができます。
介護施設では看護師1人という状況もありますので、重要な判断を誤らないように、ある程度の経験を持っていた方がいいです。