転職の最適なタイミングは何年目ぐらいなのか悩んではいないでしょうか?
よく転職業界では、3年目が最適なタイミングだと言われていますが、一般的に3年目以内の転職は第2新卒と言われています。
近年ブラック企業と言うものが広く認知されており、3年以内の転職は珍しいものではなくなっています。
そして第2新卒という言葉も当たり前になり、その期間であれば他業種への転職も決して不可能ではありません。
しかし3年以内の転職とは言っても、3年目ともなるとある程度のスキルも求められるようなタイミングになってきます。
4年目以降ともなると第2新卒でもなくなり、他業種への転職は厳しい道のりとなり、同業種への転職が一般的となっています。
つまり3年目の転職とは、培ってきたスキルを活かせる分、企業側からもある程度のスキルを求められる可能性があるということが重要になります。
3年働いたという事で、ある程度信用性も得る事ができ、第2新卒という枠で言うならば、スキルと信用性という部分で大きなメリットを得る事ができます。
しかし世間で3年目が最適と言われ過ぎている感もあり、注意しておかなければ逆にこのタイミングがデメリットとなる注意点も存在します。
把握しておくべき注意点を理解しておかなければ、3年目の転職というのは決して有利には働かなくなってしまいます。
そこで今回の記事では、3年目の転職が有利になる理由をもう一度復習しつつ、しっかりと3年目のメリットを生かすための注意点を、実体験を交えながら詳しく紹介していきたいと思います。
まずは体験談からご覧いただきますが、この体験談では3年目の落とし穴という部分が分かりやすいものになっていますので、そういった部分に着目して読んで頂ければ、より今回のテーマを理解していただきやすいかと思います。
体験談を読んで頂いた後には、3年目の転職での注意点というものを、より詳しくまとめていきますので、是非最後までじっくりと読んで頂きたいと思います。
転職の最適なタイミングが何故3年目なのかが理解できる体験談
早すぎた転職活動
これは実際の体験談ですが、Aさんという男性がいました。彼は専門学校を卒業後、フリ―ターを経験し、23歳で初めて営業の仕事に就きました。
営業成績は良く、会社からの評価も高かったのですが、彼は年収アップのために勤続1年半で転職活動に挑みました。
その転職活動の結果は失敗です。
大企業や有名企業は在職期間の短さが影響して選考落ちが続き、最終的にベンチャー企業に転職したのですが、その社風が合わずに、1年未満で退職することになってしまいました。
このAさんは営業成績が良かったわけですから、転職活動の失敗理由は能力不足ではありません。先に述べた通り、一社目の在籍期間が短かったことが原因です。
これは採用活動をしたことがある人なら誰もが感じることですが、一社の在籍期間が短い人は、離職する可能性が高いのではないかと予想されてしまいます。
これは仕方のないことです。一つの会社で5年働いた経験がある人と、一年しか働いていない人で、同じような能力であれば、5年働いた人の方が信用が高くなります。
考え方としては当然なのですが、Aさんは転職活動を開始した時期が早すぎた為、転職に失敗してしまったのです。
職歴を綺麗に見せる為にも3年は頑張ってみる
どんな仕事でも3年働けば、ある程度仕事を覚えることができます。
またブラック企業のような環境であったとしても3年働いた経験がある人は、根性がある、もしくは忍耐強いと評価される可能性が高くなります。
これは一つの価値観ですが、このように考える人は社会では少なくありません。
そのため「ここは長く働く会社じゃない」と1年目に感じたとしても、3年程度は頑張って、そこから転職活動をはじめた方が、結果的に良い転職となる可能性は高いと考えることができます。
転職活動が遅すぎる場合
さきほどは転職活動の時期が早すぎたケースですが、遅すぎても転職活動は失敗します。
Bさんは、新卒で入社した会社が好きではありませんでしたが、忍耐力が強いため、嫌な気持ちになりながらも頑張って会社に通い続けました。
そして7年目を迎えて30歳になった頃、肺を患う病気になってしまったのです。
心の不調は身体にも関係するものです。当然因果関係を証明することはできませんが、嫌いな仕事がストレスとなってカラダを蝕んでしまっていた可能性がゼロとは言えない状況でした。
結局長期の療養が必要となった為、Bさんは休職では無く退職を選択しました。
傷病手当をもらいながら無職の期間を過ごすことになってしまったのです。
そこからの転職活動は簡単ではありませんでした。
なぜなら、無職期間ができてしまったので、その期間の説明が面接で求められるようになってしまうからです。
日々沢山の履歴書を見る採用担当者にとって、無職期間というのは気になるものです。
病気とはいえ、無職期間をつくってしまったことは、転職活動にとってはマイナスだったと言えるでしょう。
一社を長く続ければいいというわけではない
転職活動は、30歳を越えているかどうかで成功確率が大きく変わります。
ベンチャー企業や大企業の多くは若い人材を求める傾向があるので、20代の方が良い企業に入れる可能性が高いと言えます。
このように考えれば、Bさんのケースは一社に長く居すぎたと考えることができます。
もちろん転職で病気を避けられたかどうかは定かではありませんが、好きな会社であれば病気になったとしても、休職して働き続けられるような方向になった可能性もあると考えられます。
転職は3年目が有利な理由と注意点
ここまで早すぎる転職や遅すぎる転職の体験談を読んで頂き、3年目という節目のメリットも少しは理解して頂けたかと思います。
これ以降は体験談をもとにして、3年目での転職の注意点をより詳しくまとめていきたいと思います。
転職する理由
最初の体験談に書かれていますが、年収アップを目指すのならば、ある程度の実績というものが必須となってきます。
体験談の様に1年半での転職では、目に見える実績というものが少ない為、転職による年収アップは非常に厳しい状況と言わざるを得ません。
仮に年収アップだけを目指すのであれば、4~5年は働いて誰にも認められる実績を積み重ねてから、同業種へと転職するのが理想的になります。
ただ5年目以降の転職となれば、企業側からはより即戦力としてのスキルを求められることになるため、より魅力的な実績が必要になってきます。
ストレスの蓄積
長く働き続けるという事は、信用という部分に繋がってきますが、それでも体調を崩してしまっては元も子もありません。
体験談では7年目で病気になっていますが、ブラック企業などでは1~2年目でも我慢を続けてしまうと体調を崩してしまい、働くことが出来なくなる可能性もあります。
長く働くことが重要だと考えるだけでなく、体調を崩してしまうぐらいならば、早めの転職を考えていく事も時には重要となります。
経験年数というものは、次に繋がる重要な要素ではあるものの、自分自身が抱えているストレスとのバランスを考えていく事が重要になってきます。
体験談でも書かれているように、確かにブラック企業で数年働くことが出来れば、根性や忍耐の部分で評価を得る事は出来る可能性があります。
しかし、それによって体調を崩してしまって、働くことができない期間が出来てしまう事が一番のデメリットとなりますので、冷静に判断しておくべき問題だと言えます。
3年目の転職を成功させるために
これまで紹介した事実から、3年目の転職はメリットとなる部分は確かに多く存在します。
しかし注意点を理解した上でメリットを生かすことが出来なければ、3年目は決してメリットあるタイミングではなくなってしまいます。
3年目の転職のメリットを最大限に活かす為に、以下にまとめた事だけは必ず意識しておくようにしてください。
・3年目ともなるとある程度のスキルを求められる転職である事
・年収アップを目指すには早い時期である事
こういった点をしっかりと理解しておけば、将来を見据えた上での良い転職は出来るタイミングです。
転職に何を望んでいるのか?という部分をしっかりと再確認して、間違いの無い転職が出来る様にしてください。