毎日の残業が当たり前の会社がおかしいと気付いた時に真っ先にやること

毎日残業が当たり前の環境で働いており、この会社はおかしいんじゃないかと疑問を持っている方は多いのではないでしょうか?

 

実はこの状況に気付いただけでも非常に意味は大きく、こういった異常な状況にも関わらず、それに気づかず10年間も過酷な環境で働き続ける人もいます。

 

 

1~2時間程度ならばまだしも、長時間の残業が毎日の様に続くと、いつ身体をこわしてもおかしくありません。

 

かといって1~2時間程度だとしても、それが毎日必ず続くようであれば、それもまたおかしい状況だと言えます。

 

 

同じ残業時間だとしても、辞めるべき状況と様子を見るべき状況もあり、ただ毎日残業があるからといって辞めるべきだという簡単な問題でもありません。

 

これを冷静に判断する為には、会社の姿勢というものを見極めていく事が重要になってきます。

 

 

もちろん度を過ぎた過酷な環境であれば体を壊す前にすぐにでも辞めるべきですが、まずはあなたが置かれた状況を冷静に判断するようにしてください。

 

この記事では、毎日の残業が当たり前の状況がおかしい理由と、すぐに辞める事を考えるべき状況などを体験談を交えながら具体的に紹介してきます。

 

 

何よりもまずはその状況の異常さを理解する事が重要になりますので、まずは体験談を読んで頂き、毎日の残業が当たり前の状況にどんなリスクがあるのか?を理解するようにしてください。

残業を当たり前にしていた状況におかしいと疑問を感じ転職した体験談

転職への不安を減らす

転職…実際に転職したかどうかはともかく、社会に出て働いている・いた人なら一度は頭によぎったことがあるのではないでしょうか。

 

 

かくいう私も仕事に悩み、転職を経験した一人です。

 

あくまで私の個人的な体験談ですが、仕事の何が問題で、どういった思いだったかなど紹介していきたいと思います。

残業は当たり前という雰囲気の会社

残業は当たり前と言う会社の雰囲気

私は高卒労働者、高校を出てからすぐに働きにでました。ちなみに高校に来ていた求人からの応募です。

 

入った会社は化学系の中小企業で、会社訪問(入社の面接とは別に会社を訪れた)で対応してくれた総務部長さんの話だとかなり忙しく、残業も当たり前にあると言われました。

 

 

正直、その点は深く考えませんでした。「そういうものだろうな」と思っていたからです。

 

入社してから、最初に配属されたのは品質管理でした。確かに残業はありましたが、遅くとも19:30には終わるので、それほど苦ではなかったのを覚えています。

異動によって残業時間に現れた変化

忙しく働く女性

ところが数ヵ月働いたところで異動を命じられました。異動したのは生産設備を開発する部署でした。

 

異動になった理由は不明ですが、新入社員が断れるはずもなく、新たな部署で働くことになりました。

 

 

会社には生産ラインがあり、大抵は外部から導入します。

 

ところが業績のよかった会社は、生産設備の自社開発を決定されます。そのために新設されたのが、私が異動した部署でした。

 

 

自社開発といっても要するにコピーです。外部から導入した装置を分析し、自社用に付加機能をつけて開発します。

 

見よう見真似ですから上手くいかないことも多いですが、稼働日は決まっているため、残業はもちろん徹夜もざらにありました。

毎日の残業が当たり前の状況をおかしいと感じ始める

残業100時間以上が当たり前

朝早くに出勤し、早くて21:30、日を跨ぐなんて事も普通にある状態でした。

 

でも人間、慣れるものです。あるいは麻痺していたのか、辞めるとか転職するなんて10年目までは思いもしませんでした。

 

 

ある日たまたま社外に出て、眩しい陽射しに想わず目眩がしてしまいました。

 

そこで思ったのが、「何なんだろう」でした。仕事が終わって家に帰っても、食事して風呂に入って寝るだけ。

 

 

休日は体の疲れを取るだけで、遊びに行くなんてまったくしていません。

 

残業手当はきっちりでていたので、歳の割りに収入は良かったのですが、ストレスからなのか時々いきなり大きな買い物をして、お金は貯まらない(車検に出すのが面倒だから車を買いかえる等)状況でした。

毎日の残業が当たり前という状況を見直す

転職を考える女性

流石に色々見直して、すぐに転職を決意…とはいきませんでした。

 

今までの経験をかなぐり捨てて0から再出発するのを簡単には決意できません

 

 

それから一ヵ月悩みに悩み抜きました。こういった悩みは、恐ろしいほど気力と体力を削ぎ落とします。

 

でも悩んだ末に転職を決意し、直属の上司に話しました。

 

 

直属の上司は引き止めつつも理解を示してくれたので、意外とすんなり行くかと思ったのですが、その上の上司が強く引き止めに来ました。

 

数年来いくつかの部署で退職が続いたので、流れを止めたかったのだと思います。

 

 

多少心が揺らぎましたが、退職日を少しあとにズラしただけで、他は譲りませんでした

 

こうして退職して退職金も一ヵ月以内に振り込まれ、退職してから二ヵ月後に、本格的な転職活動を開始しました。

残業にこだわった転職活動

転職活動

ハローワークにも登録はしましたが、私の主な活動方法は紙媒体の情報誌でした。

 

同業種は避けましたが、営業や接客は無理なので、製造業と決めてはいました。一番重要視したのは残業で、他は二の次で探すことにしました。

 

幸い通勤範囲で希望の条件の場所が見つかり、入社することが出来ました(退職から三ヵ月後)。

転職で残業を減らしたことで後悔した事

転職で後悔した事

残業はほぼなく、あっても月10時間程度です。基本給は少し落ちるくらいで、手当てはむしろ良くなりました。

 

ただ、残業がほぼないので、実収入としては10万以上減ることになりました。

 

 

覚悟していたとは言えこれはすごく痛かったです。収入が減ることの辛さを身をもって知ることになりました。

 

転職を考える時には、今いる会社のデメリットしか見えていません。

 

 

私は10年勤めあげた訳ですから、慣れ以外にそれなりのメリットも当然ありました。

 

私は転職したことを、必ずしも失敗だとは考えていません。ただ転職を考えている人は、複数要素の検討をお勧めします。

残業が当たり前の状況がおかしい理由

ここからは、体験談で語られていることを参考にして、残業が当たり前の状況はおかしいという理由と、残業を減らす方法や辞めるべき企業の判別法を紹介していきたいと思います。

 

また、転職する際に注意しておくべきポイントなども紹介していきますので、是非じっくりとご覧ください。

残業が当たり前という状況

まずは毎日の残業が当たり前に行われているのは、社会的に見ておかしいという事を理解しなければなりません。

 

残業時間だけでなく、残業する意味まで考えた上で、まずは残業の本質を考えていく必要があります。

何故毎日の残業が当たり前なのか?

今この記事を読んでいるみなさんは、これまで当たり前の様に毎日残業をしてきたのだと思います。

 

「働くという事はそういうもの」という意見も良く聞きますが、決してそんな事はありません。

 

 

もちろん状況によってはそういった状況もあり得るかもしれませんが、基本的には残業無く働くことが企業にとっても労働者にとっても理想的になります。

 

まず大前提として、残業が毎日の様に当たり前にあるということは、その仕事量に対して労働力が足りていないという事になります。

 

 

もちろん繁忙期や顧客の急な要望によって一時的に残業が多くなってしまうというのは、どうしようもありません。

 

しかし、1年中365日毎日残業があるということは、完全に労働力が足りていない状況になります。

 

 

体験談の様に度を越えた残業が続く場合には、人員補充すれば済む話なのですが、企業にとっては残業で済ませた方がコスト的には低く済むため、具体的な対処を行わない企業も存在します。

 

つまり労働者をただの駒としか考えていない企業になりますので、そんな企業でこれからも働き続ける意味があるのか?という事は考えていく必要があります。

残業が当たり前の状況での心理状態

残業が毎日の様に当たり前に行われている環境だと、その状況がおかしいという事に気付きにくくなります。

 

特に体験談の様に新卒で入社する前から「残業は当たり前にある」という説明を受けていると、何が当たり前なのか分からなくなってしまいます。

 

 

労働基準法で残業時間の限度は定められていますが、現場では残業しなければ作業が終わらないため、残業する事が当たり前の様に感じてしまいます。

 

しかし体験談の様に早くて21時半という状況は、月の残業時間が80時間を超えてくるため、完全にブラック企業だと言えます。

 

 

まずはこの過度な残業が当たり前の状況がブラック企業であるという事を、しっかりと認識しておくようにしてください。

毎日の残業が当たり前なのはおかしいと自覚する

このように、毎日の残業が当たり前の状況というのは、企業から駒の様に良いように扱われ、かつ働いているうちにブラックだと認識する事もできないぐらいの異常な環境だという事が分かって頂けたかと思います。

 

もう一度言ってきますが、残業が多いというのと、毎日残業が当たり前の状況というのは、意味合いが全く違います。

 

 

残業が毎日あるということは、最初から定時で終わるはずの無い業務量という事ですので、残業時間に関わらずそういう扱いを受けているという事は認識しておくべきです。

 

それを踏まえた上で、残業が当たり前になっている原因別に対処していく事が重要になってきます。

残業が当たり前になっている原因

毎日の残業が当たり前になっている状況が異常だという事が認識出来たら、次はその原因別に対処法を考えていく事が重要になります。

 

まずは代表的な原因をひとつひとつ紹介していきますので、あなたの置かれている状況がどんな原因によるものなのかをしっかりと把握しておくようにしてください。

仕事量に対する人員配置が適正でない

まずは先ほども紹介したように、体験談の様な仕事量に対して労働力が足りていない状況になります。

 

しかも体験談の様に毎日長時間の残業を行わなければならない状況に置いて、人材の補充が無いというのは、明らかなブラック体勢だと言えます。

 

 

このような企業で働き続けても、決して明るい未来はやってきません。

 

体験談の様に帰って寝るだけ、休日も楽しむことなく10年という長い歳月を過ごしながら、貯蓄はほとんど出来ていないという状況になっていまいます。

 

頑張って働き続けても、目に見える結果が非常に出にくい状況ですので、早めの転職がカギとなってきます。

残業するのが当たり前の風潮がある

会社や上司が残業するのは当たり前という考えを持っている場合には、毎日2時間程度の残業はやって当たり前という風潮がある事が多くなります。

 

この状況は企業にとっても非常にメリットは少なく、労働者にとっては定時で頑張って仕事を終わらせるという考えが無くなり、残業2時間まで含めて割とゆっくり仕事を進めればいいという考えになってしまいやすくなります。

 

 

頑張って仕事を進めれば定時で上がれるのに、周りの人の多くがダラダラと仕事を進めているという立場の人も多いのではないでしょうか?

 

こういった状況では、残業時間も割と少なく、抱えるストレスもそこまで大きく無い為、それほど大きな問題では無くなります。

 

 

しかしこの残業分がすべてサービス残業として扱われる場合も少なくありませんので、そういった場合には将来の見通しが良い企業だとは言えなくなります。

 

ただ「残業する事に意義がある」という生産性の無い考え方になりますので、残業代が貰えないような状況ならば、転職も考えていくべきです。

残業代を踏まえた基本給

現代の給与の仕組みとして、残業代を見越した上での基本給の設定というものも少なくありません。

 

つまり残業代が付かなければ、給与水準が非常に低いものになってしまい、生活が苦しくなってしまう状況になります。

 

 

このような労働条件の場合には、残業を減らすと自分自身の首が締まってしまう事になる為、残業を減らすという事は難しくなってきます。

 

プライベートな時間の確保など、残業を減らしたい場合には、転職という選択をするしか方法はありません。

残業して評価を得ようとする姿勢

働き方が見直され始め、「定時で仕事を終わらせられるのが優秀な人材」という考えが多くなっている現代においても、まだまだ残業してこそやる気の現れだという考えも少なくありません。

 

 

特に上司がそういった傾向の考えを持っていると、必ずそこにアピールするように残業をする人が多くなります。

 

確かにその上司には評価してもらえるかもしれませんが、これから先の時代にどう評価されるのか?というと疑問が残る行動になります。

毎日残業が当たり前の企業の見極め

このように、毎日残業する事がおかしい状況であることを認識し、その上で状況別の原因を把握する事で、辞めるべき会社なのかどうかを判断できるようになります。

 

ここからは具体的に企業を見極める方法について紹介していきたいと思います。

会社の姿勢を見極める

毎日残業がある状況でも、それが企業の思惑によるものなのか?または改善しようとする姿勢があるのか?という事で将来性は大きく変わってきます。

 

繁忙期や急な日程調整などの理由もなく、ただ毎日残業があるにも関わらず、企業側から改善しようという動きが全く見られなければ、今後もまともな扱いを受けられるとは考えられません。

 

 

毎日の残業時間がそう多くない状況に置いても、改善する姿勢が無ければ今後どういった扱いを受けるか分かりませんので、早めに転職を考えておいた方が良さそうです。

 

逆に長時間の残業が当たり前になっていても、積極的に改善しようとする姿勢が見られるのならば、もう少し頑張り続けても良い状況だと言えます。

サービス残業

タイムカードを切ってから残業が始まるように、サービス残業が当たり前の状況では、積極的に転職を考えていくべきです。

 

完全な法律違反を犯している企業ですので、今後も確実にまともな扱いはしてくれません。

 

 

労働者にも一定の権利は与えられており、残業代を貰うという事も当たり前の権利です。

 

このような会社はそれだけでブラック企業だと言えますので、躊躇せずに転職活動を始める様にしてください。

数年後を見据えて状況判断する

ここまで紹介した事は理解できても、それでもまだ判断に迷う事もあるかと思います。

 

そんな場合には、数年後同じような状況、または家庭が出来て環境が変わった状況に置いても働き続けられているかどうか?を想像するようにしてください。

 

 

今の状況で判断するのが難しくても、将来を具体的に想像することで、判断がしやすくなります。

 

数年後も働いている姿が想像できなければ、是非今すぐに転職活動を始めて、より良い企業が見つけられるようにまずは求人情報を見る事からでも始める様にしてください。

度を過ぎた環境の場合には早めの転職を

体験談の様に度を過ぎた労働時間を強いられる場合などは、身体的・精神的ストレスが非常に大きくなってしまいます。

 

このような状況が続いてしまうと、身体を壊してしまい最悪働けなくなる事もあり得ますので、いち早く辞めるという選択も重要になってきます。

 

 

通常の転職の場合には、早く辞めるという気持ちは転職の成功率に大きなリスクを背負う形になってしまいますが、今回の様に心身に大きな影響を及ぼす可能性が高い場合には、早く辞めるという事も重要になってきます。

 

 

早く辞めるべき状況については、過度な労働時間以外にもいくつか状況が存在しますので、早く辞めたいときの正しい行動法について読んで頂き、これ以外のリスクについてもしっかり把握しておくようにしてください。

 

 

特に月100時間を超える場合には過労死ラインと言われるほどの過酷な状況になりますので、早めに対策を練っていく事が重要になってきます。

残業が当たり前の状況から転職する際の注意点

異常な状況から脱する際に注意すべき点

次にこの異常な状況から脱するために転職という選択をした場合の注意点になります。

 

こちらも体験談に書かれている事ですが、希望条件を設定する際に、残業時間ばかりに執着してしまうと、転職後の後悔に繋がってしまうという事です。

 

 

転職する際のどんな条件に関してもそうですが、あまりひとつの事に執着しすぎると、それ以外の条件で後悔してしまう事が非常に多くなっています。

 

体験談でも、事前に分かってはいたものの、10万以上月収が下がるという事で後悔することになっています。

 

 

悩みが大きければ大きいほど、こういった後悔に繋がりやすくなります。

 

悩んでいる時にはこの悩みさえ解決出来れば、それ以外は何でもやっていける!と思ってしまいがちです。

 

 

しかし実際には決してそんな甘くはありませんので、一番解決したい問題以外の条件に関しても、最低ラインと言うものはしっかりと設定するようにしてください。

 

それらの条件がすべて適切に設定できれば、理想の転職先を見つけていく事ができる様になります。

 

 

体験談においても、同じ給与が下がる状況だったとしても、転職前に給与と残業が減る事をバランスをしっかりと見極めていれば、転職後の後悔は少なくなります。

 

給与が下がる事よりも残業が減り、人間らしい生活を取り戻せたという充実感の方がより大きく感じられるようになります。

 

 

ただ残業の悩みばかりに固執し、何となく給与が下がる程度で考えていては、転職後の後悔は大きくなってしまいます。

 

 

転職しても後悔してしまえば、状況が改善されたとは言い難い状況になりますので、しっかりとすべての条件を設定し、転職を進めていくようにしてください。

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