転職において会社選びを行うには、考えなければならない事がいくつかあります。
もちろん希望の条件さえ整っていれば転職は可能ですが、人間関係の問題や具体的な仕事内容など、あなたに合う職場でなければ結局長続きはしません。
実は転職活動において会社選びを正しく行えていない方が意外に多く、それによって転職に失敗してしまう人も多くなっています。
確かに給与や休日日数などの条件面が、あなた自身の望むものと合致していれば、その求人に飛びついてしまいたくなる気持ちも分かります。
しかし何かしら問題のある会社、特に人間関係に問題があるような会社では、それに伴うストレスが大きすぎて長く働き続ける事はできなくなります。
このように、転職において職場の人間関係を把握する事は非常に重要だという事をまずは常に頭に入れておくことが重要になります。
そこで今回は、実際に転職後に人間関係に悩まされることになった体験談をご覧いただきたいと思います。
この体験談を読んで頂くことで職場の人間関係の重要性をまずは実感していただき、そのあとでそういった状況になった際の対処法や、そうならないための方法などを詳しく紹介していきたいと思います。
職場の雰囲気に悩まされた体験談
介護職員として20年弱の私は、以前勤めていたクリニックが閉鎖となり、転職活動をすることになりました。
その後転職先の管理者からオファーを受けた為に、契約内容に合意し無事就職しました。
しかし、職場の雰囲気は最悪でした。私を入れて女性5人の事務所。
仕事内容は、サービス提供責任者と言って、利用者様とヘルパーさんやケアマネさんなどとの連絡相談係でした。
チームワークが大切な仕事内容となりますが、全くもって勝手な行動をする職員さんばかりでした。
事務所内で陰口は当然の事、利用者様や登録ヘルパーさんに社員の悪口を吹き込み、かなり陰湿な事務所でした。
ある時、事務所内で社員同士の口論が始まってしまい、新人の私は止める事も出来ず、ただびっくりするだけでした。
更なる職場の雰囲気の悪化
管理者にも報告はしたものの、何とその管理者までもが社員の悪口を言い出し、挙句の果てに「もうあの人 辞めてくれたらいいのに」と言い出しました。
私としては、事務所内の陰湿な雰囲気を少しでも改善して欲しいと思ったのですが、そんな意見は管理者からは聞き取る事が出来ませんでした。
それは、入社1ヶ月も経っていない時の出来事でした。
その時点で「辞めたいな」とも思っていましたが、今まで数ヶ月で退職した事は一度も無く10年近く続いている所ばかりでした。
「どこの職場も人間関係はこんなものだろう。慣れれば、なんて事ないか」と思い我慢して働く事を決めました。
しかしさらに関係性が悪化してしまい、今度は私の仕事までもがやりにくくなってしまい、挙句の果てには管理者までもが事務所内で喧嘩をしてしまいました。
夜には、社員さんや管理者から文句の電話がかかって来て、完璧に私が話の聞き役に回っていました。
そこでふと「私は何をしているんだろう?」と思うようになりました。
雰囲気の悪い職場からの転職
お給料も安いし、ちゃんとした休みも月に5日あるかどうか。
人間関係も最悪だし、他にも良い職場が絶対あるはずだと思い、辞める決意をし上司に報告しました。
しかし受け入れてもらえませんでした。
結局辞めるのには、2ヶ月位かかりました。
大きな法人で研修制度も充実していても、現場の関係性が悪ければ、利用者様は減る一方です。
実際に売り上げは落ちて行っていました。
最近の介護職事情は年々厳しくなってきており、現場の職員次第で顧客満足度を得られるのですが、大きな法人になればなるほどそれが見えなくなっているみたいです。
「なんでもいいから利用者獲得しなさい」という流れというより、それが教育方針に変わってきているようでした。
人手が足りないから、そこそこ経験年数のある人は、自動的に管理者へ昇格しますが、管理者の器でない人が殆どです。
そんな管理者の下で働いているから、問題が起きその問題に対する解決策が見出せずにいるのだと思います。
しかし、結果的にはそんな人を管理者にさせた法人が悪いと思います。私は絶対にごめんです。
その後、次の職場でも以前から関わりのあった方の紹介で入社しました。
そこでは、以前の様な雰囲気では無く、介護職ではありますがデイサービスなので、セラピストや看護師がいたり、はたまた派遣の介護職員さんがいたり、男女比も半々程度です。
現場に直接出ている職員さんの方が、考え方も体育会系でサバサバしています。
そう思えば私も20年程現場に出てバリバリ入浴介助やオムツ交換していたな、、。と思い出し、事務職は合わない事に気付きました。
早めに気付いていれば、夏のボーナスも満額もらえ、今頃は有休休暇も貰えていたのに。と悔やむ一方です。
良い経験になりましたが、思いたったら吉日。嫌だと思ったら、早め早めの行動や準備が必要です。
そうする事で、次のステップに前を向いて頑張る気になれます。
どこの職場でも人間関係の悩みはあると言われるものですが、「問題がない職場もある!」と言うことです。私は迷わず転職を進めます。
職場の人間関係の対処法や回避法
体験談を読んで頂いて、職場の人間関係を把握する事が転職において重要だという事は理解して頂けたかと思います。
その上で、これ以降は具体的な対処法や人間関係に問題のある会社を避けていく方法を紹介してきたいと思います。
職場の人間関係が悪い場合の対処法
今回の体験談を見てもらえれば分かる通り、職場の人間関係に問題があるような職場では、上司の裁量というものが大きく関わってきます。
そもそも裁量が足りない事で小さな問題が解決出来ず、その結果問題が広がっていったり大きくなっていき、さらに大きな人間関係の問題へと発展するという悪循環が生まれます。
体験談のように上司にその器がなければ、解決しようという素振りさえも見えてきません。
そのような上司に問題の重要性を理解してもらう、また解決に向けて動いてもらうというのは、それだけで大きな労力を伴いますので、あまり良い対策とは言えません。
それで簡単に行動してくれるような上司ならば、それ以前にそれなりの行動をしてくれているはずですので、とても現実的とは言えなくなります。
これも体験談で語られている非常に重要なポイントですが、「どこの職場でも人間関係の問題はある」という考えで働き続ける事は決して良いとは言えません。
体験者が後悔しているように、大きな人間関係の問題がある会社ならば、より早辞めの行動というものが重要になります。
体験者が言っている通り、問題の無い会社もあるんだという認識を持って、その部分はしっかりと重要視して転職活動を行っていけば、必ず良い職場は見つける事ができます。
人間関係に問題のある会社では、上司の裁量が足りないが為に解決できない事が多くなり、その為解決するというのも非常に難しくなります。
無駄な時間を過ごさないためにも、解決できるような問題では無いと判断したならば、出来るだけ早めの行動を心掛ける様にしてください。
人間関係に問題のある会社を回避する方法
では転職において人間関係に問題がある会社を回避するために、具体的にどのような行動を心掛けるべきか?という事をここからは紹介していきたいと思います。
先ほども述べた通り、人間関係に問題があるということには、上司の裁量というものが大きく関わってきますので、転職活動において上司や管理者、役員などを見極める姿勢を持つ事が重要になります。
面接などでは、直接の上司となる人物が同席している事も多い為、そういった場で見極めるという姿勢を持つ事が重要になります。
面接を単に自分のアピールの場と考えるのではなく、会社の人間関係を見極める場と捉えて、上司の言動や雰囲気、質問などによって裁量を見極める様にすることが大切です。
面接の際に会社見学をお願いして、実際に働くことになる職場を自分の目で見ておく事も非常に有効になります。
人間関係に問題のあるような会社、裁量不足で仕事がうまくいっていない上司というものは、こういった視点で観察すれば、何かしら違和感を感じる事ができます。
ただ何も考えずに面接に臨んでも、そこまでの情報は得る事は難しくなりますので、あくまで会社を見極める姿勢で面接に臨むことが重要になります。
面接での見極めと、実際の職場を見学するというこの2つによって、人間関係に問題のある会社を見極める材料を手に入れられる可能性は大きく上がりますので、是非心がける様にしてください。