上司のパワハラによって日々悩みを抱え、辞めるべきかもしくは転職と言う道を探すべきか悩んではいないでしょうか?
さらにパワハラを受けている相手が社長の場合には、解決する事がより難しくなり、悩みはさらに深いものとなってしまいます。
上司や社長のパワハラは思っていた以上に厄介なもので、反論しようものならば解雇されるのではないか?という様なリスクを感じるため、なかなか解決への行動はとりづらくなってしまいます。
しかし、相手の立場には関係なく、パワハラという行為は以前よりも確実に大きな問題になって来ています。
大きな問題になって来ているという事は、その行為が間違っているという事を象徴しているため、正しい対処法を取っていけば解決できる可能性がある問題でもあります。
解決出来ない程厄介な状況ならば転職という道を選択するしかありませんが、行動次第で解決できるのならば、それが一番最善の道となります。
決して簡単な問題ではありませんが、絶対に解決できない問題という訳でもありませんので、行動すること自体に意味はあります。
そこで今回は、パワハラ社長に対する対処法について詳しく紹介していきたいと思います。
まずは実際に転職後にパワハラ社長に悩まされた体験談をご覧いただきます。
そしてこの体験談をもとにして、パワハラ社長の問題を解決するための対処法を、詳しく紹介していきたいと思います。
パワハラ社長に悩まされた転職後の仕事
転職での面接の際に、面接官の社長に良い事ばかり言われて入社を決意し、結果後悔することになりました。
新卒の会社を退職後、派遣会社を通じて面接を受けました。紹介予定派遣で受けたので正社員前提です。
派遣会社の方と一緒に会社を訪れ、丁寧に対応して下さった男性社員に好印象を持ったので、この会社はいいかも!と思ったのが間違いでした…。
面接官をしてくれたのは社長でした。そしてこの社長がこの会社の癌でした。
社長も他の会社から引き抜かれて社長の役職に就いた人で、「私も来たばかりだから一緒に頑張りましょう!」「簿記勉強してるの?経理も教えるからやってみて!」「結婚しても子供産んでも続けてね!」「残業代も出るからね!」とこんな感じの事ばかり言われました。
私自身、結婚後も続けられる仕事を探しており、簿記の勉強も活かす事が出来ると思い入社を決意致しました。
そして入社後に、良い事しか言わない事に疑いを持たなかった自分を殴りたくなりました。
本性を見せ始める社長のパワハラ気質
3カ月の派遣期間はお客様対応で、社長も定時になったら帰社を促してくれていました。仕事も比較的簡単でじっくり教えて頂いていました。
それが、派遣期間が終わると突然変わりました。
まず、定時で帰ると社長に嫌味を言われるようになりました。
さらに残業代は出ませんでした。ボーナスの際にきちんと乗せると説明を受けました。
タイムカードはなく、誰がどれくらい残業しているか分からない状況にも関わらずです。
そしてプライベートの携帯にメールがきたりしました。
夜中でも関係ありません。やった事のない仕事を押しつけられ、出来ないとネチネチ嫌味を言われてしまいます。
経理についても全く教えてもらえず、自分で色々な人に聞きながら仕事をこなしました。
飲み会でも説教がはじまり、3時間ほど独壇場です。典型的なワンマン社長のブラック会社でした。
私と同時に事務社員が2人入りましたが、派遣期間終了して2カ月で辞めていきました。
営業の方も昔からいる方達は辞めていきました。自主退職ですがほぼ辞めさせられたに近い形でした。
小さい事や関係ない事でもその人のせいにして怒鳴ったり、物が飛んだりする事もありました。
メールで追い込む様を社員全員に見せつけたりとやりたい放題でした。
さらに女性社員で妊娠した人は自主退職に追い込まれていました。
ただ社長自身もかなりの売上を上げていたので、誰も文句を言う事が出来ず、「俺のやり方が気に食わなければ辞めろ!」といつも言っていました。
その結果たくさんの人が辞めていき、この社長が来るまでは辞める人はほとんどいなかったのに、離職率は80%にまでなってしまいました。
私もいつ辞めようかと思いながら仕事をしていた結果、人が辞めすぎたせいで事務仕事を全て1人で行うようになり、辞め時を完全に失ってしまいました。
窮地に陥っても続く社長のパワハラ
私が勤め始めて4年経ちましたが、やっと社長もやばいと思い始めたみたいです。なぜなら会社の存続が危ぶまれてきたからです。
まず人が入ってきません。社長の横暴さが噂されているからです。
得意先にもその噂は伝わり、社長の売り上げは良い時に比べると10分の1以上に下がっていました。
しかしそれでもパワハラは続いており、残り少ない社員も不満が溜まっています。
社員が足りない為、社長の奥さんや息子が入社し、いつの間にか同族企業になっていました。
他の社員が定時で帰る事は許さないのに、家族は定時より前に帰っていきます。
全員一斉に退職願いを出そうかという話まで出ています。今思えばなぜ見切りをつけてさっさと辞めなかったのかと後悔しています。
そして辞めていった人が言っていた「5年でつぶれる。」は実現されそうです。
転職をする際は、雰囲気で選ぶのではなく、きちんとその会社を研究する事が大事です。
良い事ばかりではなくネガティブな事もこちらから聞いてみる事が大事です。
そしてなにより大事なことは、本当にダメだと思ったらいつまでもその会社にしがみつかず、見切りをつけて退職する事が私が転職の失敗から学んだ事です。
パワハラ社長への正しい対処法
ここまで体験談をご覧いただいたことで、パワハラ社長への対処法の難しさは感じて頂けたかと思います。
パワハラというものは、立場的に弱い状況からその正当性を主張しづらい事が問題の難しさを大きくしています。
間違っている行動をはっきりと主張できなければ、パワハラの問題を主張する事も出来ません。
まずは相手の行動が間違っているという事を、あなた自身がハッキリと自覚していく必要があります。
相手が社長であろうと、その行動が間違っているという事をしっかり認識出来れば、対処のやり方も増えていきます。
そこでまずは、体験談をもとにしてパワハラ社長や上司の特徴的な行動から、詳しくまとめていきたいと思います。
パワハラ社長の特徴的な行動
まずはパワハラを受けている自覚をしっかりと持たなければ、感興を変えていくことはできません。
上司だから怒られて当たり前、怒られるのは自分の責任だと思っていては、パワハラ行為に気付くことも出来なくなる可能性があります。
まずはパワハラを受けているというはっきりとした自覚が重要になってきますので、パワハラ社長の特徴からまとめていきたいと思います。
業務内では収まらない指示
体験談でもそうなっていますが、業務時間が過ぎているにも関わらず、仕事の強要をされる事は立派なパワハラになります。
体験談では残業代が出ないにも関わらず、定時上がりをしようとすると、ねちねちと小言を言われるような状況になっています。
残業代が出ない状況での、残業をせざるを得ない状況作りは、サービス残業の押しつけになりますので、立派なパワハラになります。
プライベートの侵害
業務時間が過ぎれば、自分だけのプライベートな時間を過ごすことが出来ます。
しかし体験談の様に、プライベートな時間にも関わらず、メールで仕事を押し付けてくるというのは、立派なプライベートの侵害であり、時間外の強要でもあります。
また、職場の飲み会というものも仕事なのか、またプライベートなのか意見が分かれるところではありますが、そういった飲み会の場でずっと説教をするというのも、立派なパワハラ行為になります。
精神的攻撃
通常あからさまなパワハラならば、自分がパワハラを受けているという自覚も生まれやすいですが、度を過ぎれば逆に環境に慣れてしまい、パワハラだと気付かなくなってしまう事も多くなります。
体験談では、メールで追い込む姿を全員に見せつけたり、妊娠したら退職へ追い込むなど、度を過ぎた精神的な攻撃が見て取れます。
また、人前で当たり前に怒鳴ったりする状況も、精神的な攻撃行動と言えます。
これらの行動と言うものは、客観的に見れば完全なパワハラですが、その状況に置かれるとパワハラだと認識しづらい状況になってしまう事もあるため、注意しておく必要があります。
パワハラ社長への対処法
これまでパワハラ社長の特徴を紹介してきましたが、この内容を踏まえた上で、ここからはパワハラ社長への対処法について詳しく紹介していきたいと思います。
社長自身がパワハラ体質である状況では、対処と言うものは非常に難しくなりますが、それでも出来る事は多くありますので、是非じっくり読んで参考にして頂きたいと思います。
パワハラ社長への3つの対処法
パワハラ社長への対処法としては、主に以下の3つのパターンがあげられます。
・戦うという対処法
・気に入られるという対処法
・転職するという対処法
相手が社長ではなく上司の場合には、相手にしないという選択もありますが、社長が相手となるとこの対処法は難しくなりますので、今回は省きます。
また、気に入られるという対処法についても、今回の体験談のようなひどいパワハラのケースにおいては、気に入られること自体が非常に困難なことになりますので、現実的ではなくなってしまいます。
ですので、今回は戦うという対処法と、転職するという対処法について詳しく紹介していきたいと思います。
パワハラ社長と戦う際のポイント
どうしても許せないぐらいのパワハラを受けたという場合には、証拠が必要になります。
音声録音をすることが基本ですが、それ以外でもどんな内容のパワハラを受けたか、物を投げられたなどの記録を残しておくことも重要です。
相手は社長ですので、社内でそれを使っても意味はないため、社外の機関に相談するのが望ましくなります。
どうしても許せないというのならば、その証拠を持って弁護士に相談することも有効です。
また全国の労働基準監督署内など380ヶ所に相談窓口も設置されていますので、こういったところに相談してみてもよいかと思います。
転職による解決だけでは納得がいかない方は、こういった方法を実践して下さい。
転職する場合のポイント
パワハラに悩まされている中で、録音したり弁護士や相談窓口に相談したりするのは、正直面倒くさいという方も多いと思います。
やはり今回の問題の一番手っ取り早い対処法は、転職という事になるかと思います。
転職を成功させるというのも簡単ではありませんが、現在の職場で社長のパワハラに悩まされ続ける状況はあまり好ましい状況ではありません。
かといってどこでもいいから転職すればいいというものでもありませんので、正しい転職活動を行っていく必要があります。
通常の転職とは状況が異なりますので、そういった部分をしっかりと把握したうえで転職活動を行っていくことが重要になってきます。
まずパワハラに悩まされている現在の状況では、まともな転職活動はできなくなりますので、必ず転職エージェントを利用するようにしましょう。
転職エージェントを利用することで、労力を最小限にすることができますので、今の状況でも理想の転職を成し遂げることが出来るようになります。
希望する給与などの労働条件をしっかりと伝えれば、あなたに向いている求人をエージェントが見つけてきてくれます。
ただ転職してもまた人間関係に悩まされては転職の意味がなくなりますので、人間関係や職場の雰囲気というものだけは、しっかりと情報収集を意識しなければなりません。
ネット上で会社の情報を調べたり、職場見学などで直に雰囲気を確かめるという行動を妥協せずに行うようにしてください。
パワハラ社長への対処法まとめ
パワハラ社長への対処は、相手が社長だけに簡単な解決は難しくなります。
しかし、今回紹介したように何も対処法が無いわけではありません。
気持ち的な面でも、「いざとなったら転職してやる」という気持ちを持っておくことで、その会社の悩みだけに縛られないようになります。
逃げ道があるんだということだけで、心の余裕は大きくなりますので、是非今からでもどんな転職先があるのか情報収集だけはしておくようにしてください。
我慢し続けることは、精神面にダメージを受け、最悪仕事が出来なくなる状態になってしまいます。
今回紹介した内容を参考にして頂き、度を越えたパワハラを受けている場合には、早めの行動を大切にするようにしてください。