自律神経失調症によって仕事を続けていくのがつらいと悩んではいないでしょうか?
自律神経失調症は無理をすれば重症化する可能性もありますし、それでもなかなか周りの人からは理解してもらえず、悩みを抱えている人も少なくありません。
結局自分の中で調整するしかないと、無理をしたりして働き続けるものの、やはりそのような状況では頭痛や吐き気など、症状は様々ですが病状を悪化させる可能性があるため、あまり良い環境とは言えません。
それでもなるべく生活リズムに支障がないような仕事を探したりするでしょうが、なかなかそういった都合の良い仕事も見つからないと思います。
それでも同じように自律神経失調症に悩まされながらも、仕事を続けていける人も確かに存在します。
大切なのは、なるべく自律神経失調症という病に理解のある職場を探す事と、生活リズムが崩れにくい仕事を探すことです。
そこで今回は、自律神経失調症で仕事を続けるのがつらい状況で、今後どのように行動していくべきか?について実体験をもとに紹介していきたいと思います。
ただでさえつらい状況ですので、負担の少ない職場を探すという時間をじっくり取れない人が多くなっているようです。
この記事では、どのようなポイントに気を付けて転職先を見つけていくべきなのか、という部分に絞って話を進めていきますので、是非今後の社会人人生に役立ててください。
自律神経失調症で仕事を続けるのがつらくなった体験談
大学を卒業して最初に勤務したのは、地元にある医療法人が運営する老人保健施設でした。
当時就職氷河期であり、私の地元である地方都市では、就職先が介護職くらいしかありませんでした。
そのため希望する業種ではなかったものの、正規採用されただけでもいいと思って就職しました。
しかし、私はもともと自律神経失調症という持病があり、生活リズムが崩れると頭痛やめまい、吐き気やイライラ感といった体調不良をすぐに起こしてしまう状態でした。
そのため、生活リズムが狂いがちな遠方への旅行も避けている状態でした。
そんな状態だった為、私にとっては勤務形態が不規則になってしまう介護職の仕事は合わず、夜勤業務に入るようになった就職2か月目以降からずっと体調不良に悩まされ続けました。
夜勤に関しては、月に4回から5回あるのが平均であり、最初は負担軽減のために月2回程度にとどめられていました。
しかしながら、就職して3か月目くらいから退職者が極端に増えた時期があったことから、夜勤は新人の私でも6回こなさなければいけない状況になってしまいました。
また夜勤の翌日に関しては、通常は休暇を取得できるのですが、月によっては他の職員の休暇希望で、自分の休暇が取得できないこともあり、夜勤明けからさらに3連勤するなど休みが減らされた状態が続きました。
そのため、さらに自律神経失調症の症状はひどくなり、夜勤業務中に体調不良を起こして業務を終えられないことも出てきました。
さらに日勤中でも、ひどい倦怠感を覚えて人前で倒れてしまうこともあったので、この職場は自分には向いていないのだと感じるようになり、せめて夜勤業務の負担の少ない、あるいは全くないような職場に転職しないと、体が持たないと感じるようになりました。
転職活動の開始
しかし、まずは体調が悪いと転職活動もできないと感じたことから、前職場を退職して休養を取ろうと思いました。
体調不良は、退職してから約1か月後にはある程度落ち着いて、早速転職活動を開始したのですが、まだ有効求人倍率は介護職以外は上昇していなかった事から、なかなか転職活動を終えることはできませんでした。
最初は確実に夜勤がなく、体に負担のかかりにくい事務職を主に希望していて、新聞やチラシの求人広告を見つけるたびに、応募するようにしていました。
しかしながら、事務職の応募はとても希望者が多かったようで、約10社程度履歴書を送ったものの、全ての企業で書類審査落ちをしてしまいました。
事務職が未経験という事から、なかなか採用には至らなかったのです。
途中からは派遣会社に登録して、非正規からでもいいので事務職に就こうと思ったのですが、それでも3社ほど面接を受けて全て断られてしまいました。
特に面接時には、今まで介護の仕事をしていたのに、なぜ事務職に就きたいと思っているのかということを、全ての面接で聞かれてしまいました。
そのため、介護職から他の業種に転職するのは、とても難しい事なのだと感じるようになりました。
転職活動を開始して2か月を過ぎた頃からは、介護職以外なら何でもいいと思うようになり、販売職や営業職などの職種にも問い合わせたり、応募をしたりするようになりました。
しかし、面接を受けて勤務内容について聞いてみると、どの職場でも夜勤こそないものの、出勤時間の差が6時間くらいある、早番と遅番を連日交互に行うといったような不規則な勤務であったり、また残業があったりなどして、半日以上勤務するような事もあると聞きました。
そのため再度体調不良になるのではと感じて、どの職場も面接が終わった時点で、断りの連絡をこちらからしました。
転職活動の転機
転職活動をして3か月ほど経過した頃に、かつて同じ老人保健施設で勤務していた人から、訪問介護の事業所で勤務しないかというお誘いを受けました。
訪問介護であれば、今までと業務内容が変わらない上に、また勤務時間が不規則になると思い最初は断っていました。
しかしその事業所では、人員不足解消のために子育てをしている人など、勤務条件がある程度制限されてしまうような人でも、勤務しやすいような態勢を整えていました。
私のような体調不良が懸念される場合には、正規採用でも勤務時間を考慮するという話をもらうことができました。
そのため、事業所長と面談をした結果、緊急時以外は基本9時から、移動や休憩の時間も含めて20時までの勤務にしてもらえるようになりました。
転職先はまた介護職となりましたが、転職後はほぼ毎日同じ時間帯の勤務となったことから、体調を崩すことなく仕事ができるようになったので、この事業所に転職してよかったと思っています。
自律神経失調症で仕事がつらい時にやるべきこと
体験談では、結果的にしろ体調を崩すことなく仕事を続けられるようになっています。
これ以降は、このような生活を手に入れる為に有効だったことを、体験談をもとにしてより詳しくまとめていきたいと思います。
無理をしない意識
冒頭でも触れましたが、自律神経失調症で悩んでいても、周りからはなかなか理解してもらえない様な状況が多くなります。
ただでさえストレスの蓄積は避けたいところなのに、そういった状況で働くという事は過度なストレスの原因となってしまいます。
まずは体験談の様に、自律神経失調症に悩まされながらも、無理をしない働き方を見つけて、長く働けている人がたくさんいるとしっかり認識する事が重要です。
自律神経失調症に苦しみ、環境に悩まされていてはなかなか気づくことが出来ませんが、そういった環境はあなたの周りにも必ず存在しています。
向いている職場など無いと諦めて無理して働き続ける事は、症状を悪化させる可能性が高くなり、最悪社会復帰する事さえも難しい状況にだって成りかねません。
体験談の様に無理することなく働き続けることが出来る職場があるという意識を持って、決して無理な環境で働き続ける事の無いようにして下さい。
休むという選択肢も忘れない
自律神経失調症の苦しみと、職場の人になかなか理解してもらえない悩みの間に置かれると、ゆっくり休むという選択肢を忘れてしまいがちになります。
職場の周りの人にはなかなか理解されなかったとしても、会社には休職制度もあるかもしれません。
自律神経失調症にはゆっくり休養するという事が一番効果的ですので、仕事を再開するのは調子が良くなってからでも遅くありません。
実際に長期休養をとってから体調が良くなり、仕事を再開している人も多くいますので、まずは会社にこのままでは働き続ける事ができない事を正直に相談してみる事も有効です。
それが出来る環境でなく、かつ無理をせずに働くことが出来ない状況ならば、転職という選択をせざるを得ないかもしれません。
自律神経失調症を前提に仕事を探す
通常の求人の中から、自律神経失調症であっても無理なく働ける求人を探すのには非常に労力を伴います。
労力だけでなく、求人票だけでは実際の労働形態は把握する事が難しい為、働いてみると残業が非常に多かったという事態にもなりかねません。
体験談の様に勤務条件が制限されるような人でも働きやすい職場は割と多く存在します。
ハローワークなどでそういった条件で探してみる事も一つの手です。
給与など多少のデメリットはあるかもしれませんが、まずは無理のない働き方で体調を戻すことの方が最優先です。
将来が不安になって早く働きたい気持ちはあるでしょうが、体調を戻すことを前提でそういった職場を探すことが今は一番だと思います。
体験談の様にある程度の融通も聞くことが多い為、ストレスはかなり少なくなります。
自律神経失調症を治すという事を最優先する働き方を、まずは検討するようにしてください。
自律神経失調症で仕事がつらい時には
だいぶ遠回しになってしまいましたが、一番言いたいことは決して無理をしてはいけないという事です。
自律神経失調症に苦しみ、職場でも悩まされるという環境は、体調を戻すという事に関して言えば一番良くない環境になります。
無理せずに働くことができない会社ならば、休職や転職する事も躊躇せず、ストレスの少ない環境に身を置くことを一番に考える様にしてください。
自律神経失調症を治していくためには時間はかかるかもしれませんが、つらい思いをせずに働くことは決して不可能ではありません。
追い込まれて転職活動をするよりも、そういった働き方は出来る!と認識しながら職場を探す方がストレスも少なくなります。
まだまだ長い人生、まずは体調を整える事を第一に考えていくようにしてください。