転職の面接でその場で内定が出た時の具体的な危険性と正しい対処法

転職における面接において、その場で内定を貰う事ができ、うれしい気持ちがある反面、どこか不安な気持ちを抱えてはいないでしょうか?

 

面接時にその場で内定を出す企業は、ブラック企業ではないかという認識を持っている方も多いかと思います。

 

 

しかし、もちろんこういった企業がすべてブラック企業という訳では無く、様々な理由から面接で内定を出す状況と言うものは存在します。

 

優良企業も状況によっては、面接時に内定を伝える場合がありますので、これだけでブラック企業だと敬遠する事は非常に勿体ない事になります。

 

 

どのような状況で、どのような言われ方をしたのか?という部分なども非常に重要になり、しっかりと判別していく事が重要です。

 

しかし、これがブラック企業だとするならば、こういった状況で転職してしまう事には大きなリスクが付きまといます。

 

 

同じ面接時の内定でも、優良企業とブラック企業との見極め次第で、理想の企業に転職できるかブラック企業に入ってしまうのか、大きな分かれ道となります。

 

そこで今回の記事では、転職における面接時の内定における危険性と言う部分に焦点を絞って、その具体的な危険性を紹介していきたいと思います。

 

 

危険な内定を把握する事によって、優良企業などのまともな内定も判別する事ができる様になりますので、危険な面接時の内定を把握しておく事は非常に大きな意味を持ちます。

 

まずは面接時の内定で転職を決め、ブラック企業に悩まされた体験談をご覧いただきます。

 

 

面接時にその場で内定を貰う事の危険性を見分けるためのポイントが非常に分かりやすいものになっていますので、そういった部分に注目して読んで頂ければ、より深く理解していただけるかと思います。

 

体験談を読んで頂いた後には、面接時にその場で内定がでた場合の具体的な危険性と、正しい対処法についてより詳しくまとめていきますので、是非最後までしっかりと読んで、今後の転職活動に役立ててください。

面接時にその場で内定を出されて転職し失敗した体験談

スキルアップのための転職

20代前半に新卒で入社した会社に4年間勤め、その後転職活動をしました。

 

ネガティブな転職ではなく、スキルアップを目的とした転職活動でした。

 

 

クリエイティブ職への転職を希望していましたが、新卒で入った会社ではデザイン業務は行っていたものの、会社では広報の部署にいる事務員扱いでした。

 

 

なので次の転職でデザイン事務所へ採用してもらうのがとても厳しい事はわかっていました。

 

その事を自覚していたので、転職活動の際はDTPオペレーターの求人を出している不動産系の制作会社を中心に応募しました。

 

 

DTPオペレーターであればデザイナーよりハードルが下がります。

前職も不動産会社だったので、それならば採用の確立が高いのではないかと考え、最初から上記の内容に合致する会社だけにエントリーをしました。

 

 

私の予想は的中し、さっそく面接への案内メールが届きました。

 

幸先のよいスタートがきれて嬉しいばかりでした。

 

 

そして面接に行くとなんとその場で採用を貰えました。

 

さらに一緒に入社するデザイナーもいるとのことで、同期ができる嬉しさにわくわくしていたのを覚えています。

 

 

2人もデザイナーを採用するなんて業績があがっている会社なのかな?なんてこの時は思っていました。

 

先輩デザイナーもいるそうで、先輩から学ぶことも多そう!とこの会社に入社を決めました。

転職後に知るブラック環境

転職後に知った現実

今までの会社では、社内でデザイナーは私だけだったので行き詰まってしまうことも多く、デザイナー同士刺激し合える環境が理想でした。

 

会社の雰囲気は小さなビルの一室ですが、清潔感があり、みなさんまじめに仕事をしている様子でした。とくに怪しい点はありません。

 

 

ところが…いざ出社してみると、先輩デザイナーが荷物をまとめているではないですか。

 

びっくりして理由を尋ねてみると、「聞いていると思いますが僕は明後日で退職するので今日から引き継ぎをします」と…もちろんそんな話は面接では全く聞いていませんでした。

 

 

そしてこの時にもう一つ衝撃的な事実が判明したのですが、明日から出社する私と同期になるデザイナーは新卒どころかデザインはど素人だそうです。

 

私だって経験が浅いのに、彼女の指導までしなければならないのです。

ブラック体質の原因

会社の驚くべき状況

面接の時に優しかった社長も別人のように冷たくなり、毎日の通勤は苦痛そのものでした。

 

そんな社長と折りが合わずに辞めて行く社員が、一ヶ月に何人もいました。

 

 

私が入社してから3ヶ月で、10人ほどいた社員が4人にまで減ってしまいました。

 

この状況でも社長は平然としていました。

 

 

おまけにこの時すでに、何年も会社を引っ張ってくれていた社員がごっそり辞めたことで、会社の経営は傾いていたようです。

 

数ヶ月に一度給料が払えないと社長から個別に話があったりもしました。

 

 

給料が払えないのは全くもって社員のせいではありません。

 

社長の経営能力が問題だと思います。

 

 

例えば、経営が厳しいのであれば一つの仕事の単価をあげるなり対策をとるべきですが、安いので仕事を任せてもらえているというのが大きかったようで、クライアントから仕事をまわしてもらえなくなるのを恐れた社長は、金額はそのままに仕事の量だけを増やしていきました。

 

 

社員の数はこの地点で4人。あきらかにキャパオーバーの状態でした。徹夜の回数も増え社員はへとへとでした。

 

そんな中でも手伝うこともせずに、社長は定時でさっさと帰って行きました。

ブラック企業を避ける為に必要なこと

後悔する事になった原因

面接時によく確認しなかった私も悪いとは思いますが、これはあまりにも酷すぎると、結局1.5年ほど勤めた後に再度転職活動をすることになりました。

 

その3ヵ月後に新しい職場が見つかるのですが、働き盛りでスキルアップが望める20代の後半に3ヵ月間のニート生活はなかなか大変でした。

 

 

ブラック企業を見抜けなかった自分が情けなくなりましたが、この失敗があったからこそ、その次の転職で理想の職場を見つけることができたのだと思います。

 

なので転職する際には少しでも疑問に思ったことは面接でぶつけたり、ネットでその企業のことをよく検索してから入社を決める事が大事だと思います。

 

 

転職先の口コミが読めるサイトも今は多く存在しています。

 

元社員や現役社員が会社のことを投稿しているのでとてもリアルな声が掲載されています。

 

これに目を通しておくことを絶対的におすすめします。

面接時にその場で内定を貰う事の危険性

これまでのみなさんの頭の中でも、面接時にその場で内定を出す企業はブラック企業だという認識はあったかと思いますが、これはあながち的外れな意見ではありません。

 

通常の流れならば、やはり転職者の事も考えて数日から数週間の間隔が設けられており、その間に労働通知書などで詳しい労働条件を確認し、内定の承諾・辞退を決めます。

 

 

この流れを無視して面接で内定を伝えるというのは、転職者にプレッシャーを与えてしまうのを覚悟の上で、企業もそういった行動に出ていると言えます。

 

ではなぜそういった事を企業側は行うのでしょうか?まずはこの企業の考え方から理解していく事が重要になります。

その場で内定を出す企業の考え

まずは、転職者にプレッシャーをかけてしまうのを踏まえた上で、面接時にその場で内定を出す企業の考えをひとつずつ紹介していきたいと思います。

優秀な人材の確保

企業側から見てどうしても欲しい人材であれば、その場で内定を伝えられる場合もあり得ます。

 

転職者にプレッシャーを与えてしまう事よりも、企業側の思いを直接伝えることを重要視した場合にこういった状況は起こります。

 

 

つまりは、企業側としては「あなたをこれだけ必要としています」という気持ちを伝える為にその場で内定を伝えているという事です。

 

ただしこういった場合には、企業側も警戒されるリスクを避ける為に、その場で返事を貰う様な事はせず、ある程度の期間を設ける場合が多くなります。

慢性的な人手不足

人材の評価よりも何よりも、人手が足りな過ぎて今すぐに人材補充したい場合に起こるものです。

 

慢性的に人手不足な企業ほど、面接でその場で内定を伝えて話を進めていこうとしがちです。

 

 

今回の体験談でも、社長のワンマン経営により慢性的な人手不足となっており、これが原因となって面接でその場で内定を出したものだと推測できます。

 

こういった場合にはどこか採用を優先するような面接の流れを感じますので、そういった部分に注目すると判別する事ができます。

面接自体に大きな意味を持っていない企業

通常の企業ならば、優秀な人材を見極める、そして獲得するために、それ相応の投資を経て人材獲得に動いています。

 

しかし世の中の企業には、とりあえず採用してロクな教育もせずに、辞めたい人は辞めればいいという企業も存在します。

 

 

その中から育ってきた人材を戦力として考えるという雑な採用を行っています。

 

そのため面接自体に大きな意味は無く、その場で内定を伝える事が多くなります。

社長などの独断

通常の採用の流れはそうでないが、社長など重役のその時の独断で内定を伝える場合もあります。

 

これはそれだけ社長などの重役に気に入ってもらえたという意味合いが大きいですが、同時にこのような事が慢性化している様な会社では、体験談の様にワンマン経営の可能性が高くなります。

 

 

そのため、その場だけの独断での判断なのか?それともいつもこういった採用をしていそうな会社なのか?を見極める事が重要になってきます。

断りづらい状況を利用

企業側からしても、面接時にその場で内定を伝え、その場で返事を貰う場合には断りづらいということは承知の上の事になります。

 

そういった断りづらい状況を悪用するように、その場で内定を伝える会社も存在します。

 

 

ブラック企業などに良く見られる手法で、空気に飲まれて内定を承諾してしまうと、後に痛い目を見る事になってしまいます。

企業の思惑を見極める事の重要性

このように面接時にその場で内定を伝えるという状況には、様々な企業の思惑があり、どういった意図からそういった行動をとっているのか?という事を見極めていく事が必要になります。

 

これまでに紹介した企業の考えから、注意すべきポイントや見極めるポイントを詳しくまとめていきたいと思います。

内定承諾までの時間

先ほども申し上げましたが、通常の流れならば内定後に雇用契約書などで労働条件を確認し、その上で承諾か辞退かを選択する事になります。

 

まともな企業ならば、内定を伝えてもそれなりの時間を設けてくれるはずですので、そういったポイントを見極める必要があります。

 

 

その場で回答を求められたとしても、社長の独断などではあり得る事ですので、持ち帰って考える時間を貰えるかを確認する事が重要になります。

 

それでも即答を求められるようならば、まともな企業である可能性はかなり低くなりますので、辞退すべき案件だと言えます。

職場の雰囲気を見極める

慢性的な人手不足が原因となってその場で内定をしているような会社ならば、職場の雰囲気を見る事が非常に重要になってきます。

 

面接時に職場見学をさせて貰い、働いている人の表情や周りとの連携、職場全体の雰囲気を確認する事で、人間関係などに問題が無いかを推測する事が重要です。

 

 

慢性的な人手不足の原因となる問題がある場合には、この職場見学によって何かしらの違和感を感じる事ができますので、実際に見てみる事は非常に重要です。

 

体験談ではこういった行動が足りなかった為に、働き始めてからこういった問題に気付くことになっています。

 

 

事前に職場をそういった視点で見ているかどうかは、人間関係の問題を推測するうえで非常に重要な要素になりますので、必ず職場見学は行うようにしてください。

とりあえず雇うというスタンス

とりあえず誰でも雇って優良人材獲得のコストを下げている様な会社では、面接の質自体が非常に低くなる傾向にあります。

 

最終面接にも関わらず質問がほとんど無かったり、単なる説明だけで簡単に終わるような会社は要注意です。

 

 

また、面接の内容だけでなく、面接担当者の態度などもしっかりと見ておく事で、見極めるポイントになります。

 

面接自体で見極めるという姿勢ではいないため、どこか真剣味が足りない態度であったり、人材の扱いがひどい印象を受けたりします。

社長の独断の見極め

社長は一番偉いので誰も反論できないのは当たり前ですが、それも度を越している場合には慎重になる必要があります。

 

何もかもが社長の一言で決まってしまう様な会社では、体験談の様に悪い意味でのワンマン経営に悩まされることになります。

 

 

悪い意味でのワンマン経営の場合には、体験談のようなブラック体質が非常に多くなる為、より慎重に考えていく必要があります。

 

面接担当の社長以外の人物との駆け引き具合などを見る事も重要になりますが、社長一人の面接だったとしても、それが今の直観での独断なのか?

 

それともいつもこうやって採用をしているのか?その雰囲気をしっかりと確かめて判断していく事も重要になります。

断りづらい雰囲気の悪用

断りづらい状況を悪用するような会社ならば、一度持ち帰る事を許す空気があるかどうかが重要になります。

 

オワハラと言う問題も大きくなっており、就活を終える約束と引き換えに内定を出すなど、脅迫まがいの行動をする企業もあります。

 

 

他にも、他企業の面接辞退を強要されたりなど、内定承諾を強要してくるような会社は、ブラック体質の可能性が高くなります。

 

一度持ち帰る事を相談し、その上でどういった対応をしてくるか?というのが非常に大きなポイントになります。

その場で内定を貰った時の正しい対応

これまで紹介したようなポイントを踏まえて、その場での内定にどのように対応すべきかを詳しく紹介していきたいと思います。

 

何も考えずにその場の流れで内定を承諾する人が非常に多くなっていますので、是非参考にして慎重に行動するようにしてください。

内定を承諾する場合

もともとあなたが望んでいた会社で、かつその職場の人間関係の問題や、詳しい労働条件が把握できているのならば、その場で内定を承諾しても構いません。

 

しかし、面接の時点であなたの詳しい労働条件を把握できているという状況は滅多にないかと思いますので、やはり一度持ち帰って冷静に判断するのがベストだと言えます。

 

 

面接後の職場見学や、ネット上での口コミ情報などから人間関係の問題の有無を推測し、雇用契約書などで詳しい労働条件を確認してから、冷静に内定を承諾するか辞退するかを考えていく必要があります。

 

 

体験談でも、こういった行動が足りなかった為に、ブラック企業と言う最悪の体制で働くことに繋がっています。

内定を保留する

その場で内定を貰ったにも関わらず、一度保留してもらって持ち帰るというのは、多くの人がやりにくい行動だと思います。

 

しかし、その内定にはあなたの今後の人生が掛かっています。

 

 

冒頭でも申し上げましたが、今後理想の職場で働くことになるか、もしくはブラック企業で働くことになるのか、究極の二択と言っても過言ではありません。

 

それをその場の空気だけで、言いづらいと内定を承諾してしまっては、結果体験談の様に大きな後悔をしてしまう事になってしまいます。

 

 

一度内定を承諾した上で、後に辞退する事も可能ですが、企業側としても採用には大きなコストをかけており、その分大きな迷惑を掛けてしまう事に繋がりますので、簡単に承諾すべき問題ではありません。

 

 

また、転職活動が難航していたりすると、念願の内定という事でその場で承諾してしまいたくなりますが、リスクを排除しない限りは転職しても後悔する事になりますので、こういった場合でも必ず一度持ち帰るようにしてください。

 

さらに、一度持ち帰るという選択をする事で、先に述べた様に企業側の対応も伺う事ができる様になります。

 

 

そこで強行してくるような会社ならば、内定を辞退して当然の企業ですし、まともな対応をしてくれるのならば、情報収集さえ行えばすぐに返事をすることが可能になります。

 

相手のペースでは無いところが一番相手の本性が伺えますので、その場での返事を求められたとしても、必ず一度持ち帰るという選択をする様にしてください。

ブラック企業を見極めることが重要

このように、企業側の思惑を推測し、それを見極める様にしていかなければ、優良企業とブラック企業を見極めていく事はできません。

 

リスクがあるというだけで、面接時のその場での内定をすべて断るという事は簡単ですが、それではせっかくの優良企業の内定を無駄にしてしまう可能性もあります。

 

 

また、これまで紹介したように、その場で内定承諾をすれば、ブラック企業に捕まってしまう可能性が大きくなります。

 

転職において、ブラック企業などのリスクの高い企業を排除して、かつ理想の条件の企業を探していくというのは、非常に労力を伴います。

 

 

しかし今後の人生を左右する企業選びと考えると、絶対に妥協するわけにはいきません。

 

時間がなく常に企業を見極めていく時間が無いという方は、転職エージェントの利用も視野に入れておくようにしてください。

 

 

これまでに紹介したポイントをしっかりと把握して、しっかりとブラック企業を見極めていく事が重要ですので、何度も読み返してしっかり見極めていけるようにしてください。

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