仕事でミスが多いことで、「自分にこの仕事は向いていない」「自分には合わない仕事なのかもしれない」と辞めることばかりを考えてはいませんか?
実際にミスが多い原因はたくさん考えられますが、ほとんどの人は今すぐに辞めるべき状況ではありません。
確かに今すぐにでも辞めた方がいいという人もいるのですが、働き続けた方が将来的にプラスという人が多いのが現状です。
かといって何の対策もとらずに現状維持で仕事を続けていても、ミスが減ることはなくストレスは溜まっていく一方です。
つまり重要なのは、あなたが今置かれている状況が今すぐ辞めるべき状況なのか?
それとももうしばらく頑張り続けた方がいいのか?を理屈に基づいて判断していくことになります。
まずはあなたが置かれている状況がどっち寄りなのかを判断し、その上で明確な理由を持って働き続けることでストレスは少なくなっていきます。
今回の記事では、あなたが今すぐ辞めるべき状況なのか?それとも働き続けるべき状況なのか?
判断する基準と、働き続ける場合のモチベーションの保ち方について詳しく紹介していきます。
この記事を読むことによって、無駄にストレスを抱えながら働き続けるリスクを下げることができるようになり、働き続ける場合でもストレスを最小限に働くことができるようになります。
実際の体験談をもとにしてポイントを解説していきますので、第三者視点で冷静に重要なポイントを吸収するようにしてください。
仕事のミスが多いことで落ち込んだ体験談
私は車関係の会社に勤めています。
そこで私が実際に起こしてしまったミスを語らせてください。
確認不足が招いた最初のミス
まず1つ目のミスですが、お客様からお車の受注を頂き、車を発注した際に起きたミスです。
受注したのは新車で、仕事用に使うハイエースでした。
そのハイエースは、お客様の会社のカラーである青色に塗装をしなくてはなりませんでした。
私は塗装業者に依頼し、車の到着を待っていました。
そして、車が納車された時にボディは、しっかりと青色に塗装してありました。
安心してお客様へ納車を済ませ胸をなで下ろしていると、数日後お客様からお怒りの電話がありました。
なんとバンパーの樹脂の部分が青色に塗装されていないとのことでした。
私はすぐに塗装業者に確認し、業者の塗装し忘れがあったという事実を確認しました。
すぐにお客様に謝罪をし、上司に同行していただき何とかことなきを得ました。
度重なる確認不足
そして、続けて2つ目のミスが起こりました。
上記の件が発生してから数日後、同じお客様からまたお怒りのお電話がありました。
その内容は、リアガラスにスモークフィルムが貼っていないとのことでした。
私は発注書を確認し、スモークフィルムが発注されていなかったことに気付きました。
これは完全に私のミスです。
お客様がお怒りになられるのもごもっともです。
お客様からは「あなたの顔をもう見たくない」という旨のご連絡があり、謝りに行くことさえできませんでした。
そのため今回も上司がお客様の元へお伺いしてもらい、私の代わりに謝罪をしていただきました。
お客様も担当者を変えるという条件で納得していただき、私はお客様からの信頼を失うとともに、会社に多大なる迷惑をかけてしまいました。
立て続けにミスが起きた原因
立て続けにミスが起こった理由は、間違いなく確認不足です。
まず、お客様へどこまで塗装するのかの確認を怠っていました。
その確認さえ直接行っていれば、私も塗装業者へ指示が確実に行えていたと思います。
さらに、塗装業者への確認も怠っていました。
塗装業者へ大まかな指示をして、塗装業者から了解を得たことで安心してしまっていたのだと思います。
さらに車を発注する前に、お客様へ装備品の確認をするのも怠っていました。
元からそのお客様は気難しい方で、細かい確認をすると嫌がられてしまうことが多々ありました。
そのため、お客様の機嫌を損ねることを恐れ、細かい確認を怠ってしまったのです。
このように確認不足に次ぐ確認不足により、お客様を再三にわたって怒らせてしまう結果となりました。
ミスに対して行った対処法
私はこのミスに対しての対処は、当時はほぼ何もできていません。
何故なら、お客様から顔も見たくないと言われてしまい、私の出る幕が無かったためです。
その後は上司に尻拭いをしていただきました。
全くお恥ずかしい話です。
ただ、このミスから私は確認することの大切さに気付くことができました。
ですので、どんな些細なことも確認をすることを心掛けるようになったのです。
そうするだけで、ミスは格段に減っていきました。
たとえミスをしたとしても、お客様を怒らせるという最悪の事態になることはほとんどありません。
寸前の所で対応でき、お客様へ迷惑をかけることがほとんどなくなりました。
具体的には独自のチェックシートを作成したり、常にメモを取るよう心掛けたりしていました。
そうすることにより、私はミスをすることがほとんどなくなりました。
ミスを乗り越えられた理由
立て続けにミスを起こしてしまうことで、もちろん気持ちは落ち込みました。
食事が喉を通らない時もありました。
自分を責め、仕事をすることも怖くなり、もう辞めてしまいたいとさえ思っていました。
しかし、そんな状況で上司から言われた言葉に救われました。
「次同じようなミスを絶対にするな。そして、このミスをしたことを自分の血肉にしろ」という言葉でした。
上司の言いたかったことは、ミスをしてもそのミスから学び、同じミスを繰り返さないことが大事だと自分なりに解釈しました。
上司からの言葉で前向きに考えることができ、次を見据えることができるようになりました。
今でも私は同じ会社で働いています。
この言葉をくださった上司の元で身を粉にして働き、上司へ恩返しをしていくとともに、会社へ貢献し早く上司に追いつけるよう精進しています。
ミスが多い状況が続くのは精神的リスクが高い
ここまで体験談を読んでいただきましたが、まず最初に理解しておいてほしいことは、ミスが多い状況が続くことは精神的リスクが非常に大きいということです。
体験談の様にほんの数回のミスでも食事が喉を通らなくなるほど落ち込んでしまうこともあります。
そんな状況がしばらく続いてしまうと、一時的な落ち込みではなくうつ病など精神的に病んでしまうことも否定できません。
一度そのような状態になってしまうと、社会復帰が難しくなることも多いですので、ミスが続く状況を放置するのは避けるべきです。
あなたの今後の人生を左右する非常に重要なことですので、この部分だけはしっかり把握しておくようにしてください。
ミスの多さで辞めたいと考える人は多い
実はあなたと同じように、ミスが多いことで仕事を辞めたいと考える人は少なくありません。
仕事を辞めたいと思う瞬間などのアンケートでも、ミスの多さというものは度々ランクインしています。
しかし実際に退職のきっかけとなる理由となると、ミスの多さという理由が上位にくることはあまりありません。
エン転職のユーザーアンケートでも、退職のきっかけとなる理由において、ミスの多さはランクインしてはいないです。
ミスが多くて悩む状況は決して軽いものではありませんが、「辞めるに至らないぐらいの悩み」と考えれば気持ちの余裕も生まれます。
あまりミスに対して深く悩みすぎない意識を持つということも重要になってきます。
仕事でミスが多い状況への対処法
ミスが多い状況で悩みすぎるのは避けるべきですが、何の対処も行わないというのも問題があります。
体験談の様にミスを経て成長していくという意識が非常に重要になりますので、そのために必要な考え方や行動について紹介しておきたいと思います。
ミスが多い原因を追究する
なぜミスが多くなっているのか?原因をしっかり追究しなければ改善していくことはできません。
ここで重要なのは、自分の行動だけに縛られずに広い視野で考えるということです。
ミスの原因を追究する際に考えるべき主な項目について以下の3つのポイントがあります。
病気が原因である可能性は否定してべき
うつ病やADHDなどの病気が原因となってミスが増えている可能性は、真っ先に否定しておきたい部分になります。
しっかり診察を受ける必要性が高いわけではありませんが、ネット上で簡単にチェックできるもので調べておくぐらいはしておきたいところです。
ミスが多い原因が病気の場合には、対処法がまったく変わってきますので、まず病気の部分は否定しておくようにしてください。
環境的な要因もしっかりチェックする
ミスを起こす原因となるものは、何もあなただけの問題ではありません。
下記のFleekdriveブログが行ったアンケート結果をご覧ください。
引用:仕事でミスが起こる主な原因はどこにあると思いますか?
このように半数以上の人が、仕事のミスは会社の仕組みに問題があると答えています。
会社や部署のやり方自体に問題があり、はたから見るとミスが起こりやすい環境ということが大半です。
医療などミスが許されない現場でも、「ミスが起きない環境が良いのではなく、ミスが起こり得ない環境が良い」といわれています。
それほど職場の環境は重要なものですので、あなた自身の行動だけでなく、職場の環境的要因も考慮するようにしてください。
ミスばかりする人の特徴に当てはまっていないか?
ミスばかり連発する人には、同じような特徴を持っている場合も少なくありません。
もしミスばかりする人の特徴に当てはまっている場合には、その部分を重点的にケアしていくことでミスを減らせる可能性が高いです。
知らず知らずのうちに悪い習慣がついていることも少なくありませんので、この部分もしっかりチェックしておくようにしてください。
原因からミスを減らしていく
ミスの原因をしっかり追究できれば、それをもとにして的確な対処をしていくことができるようになります。
ミスを減らすことができれば、抱えるストレスは大幅に減り辞めたいと思う気持ちにも余裕が生まれてきます。
まずは辞めることを最優先にするのではなく、ミスの原因を追究し改善していくことを忘れない様にしてください。
ミスばかりする人の特徴やミスの減らし方については、仕事でミスばかりの記事にまとめてありますので、参考にしてください。
ミスしたあとの適切なケア
ミスをした時には、誰でも落ち込みます。
しかし厳しい言い方をすれば、落ち込むということには何の意味もありません。
意味もないどころか辞めたい気持ちが増幅するだけですので、前向きになるためにも今やるべき行動を意識していくことが重要です。
ミスした時のNGな考え方
ミスで落ち込むなといわれても、自然に落ち込むのであって意識的に落ち込んでいる訳ではないので、対処法が難しいと感じる方も多いと思います。
正確には落ち込みすぎることがNGであって、落ち込むことがそんなに悪いわけではないのですが、コントロールすることは必要です。
しかもあなたの精神状態に合わせてメンタルをコントロールしていく、ということが重要になってきます。
具体的なメンタルコントロールの方法については、ミスで落ち込んだ時のメンタル回復法の記事にまとめてありますので、参考にしてください。
ミスした時にやるべきこと
ミスをした時にやるべきことは、当たり前の行動ばかりですが、以下の4つになります。
- 上司や取引先に謝罪する
- 原因を追究し改善策を考える
- 改善策を周りと共有する
- ミスを経て成長する意識を持つ
この4つを意識することによって、ミスで落ち込みすぎることがなくなり前を向いて働くことができるようになります。
単純ですが劇的に落ち込むことが少なくなりますので、必ず意識するようにしてください。
上司の信頼回復は成果をだすしかない
上司の信頼を失ったことで辞めたいと考える人も多いと思いますが、上司の信頼は回復させることができます!
人は意外と他人に無関心ですので、成果を出しさえすればミスのことなんて忘れてくれます。
ミスを経て成長し成果を出せば、ミスしたことなんて笑い話にできるのです。
本当にミスなんてそれぐらいのものだという意識をもつことは、メンタルをコントロールするうえで重要になります。
仕事の向き不向きはチェックしておくべき
もし今やっている仕事が、あなたに圧倒的に合わない仕事の場合には、ミスが改善されない可能性が高くなります。
ミスで悩んでいる人は意外と向き不向きについて考えられていないことが多いので、ぜひ考えていただきたいポイントになります。
上司が言う向いてないは気にする必要はない
だからと言って、上司から「向いていない!」と言われることを気にする必要はありません。
仕事でミスをする原因は様々ですので、本当の意味であなたに仕事が合っていないかどうかは、上司に分かるはずもありません。
他人からそういったことを言われて気にするのは、ただ落ち込む以外の何も得られない言葉ですので、ひとまず気にしない様にしましょう。
言われたことは気にせずに、冷静に向き不向きを判断していくことの方が重要です。
合わない仕事や向き不向きをチェックする方法
ミスに対してしっかり原因を追究し、適切な改善策を行っているのにミスが改善されない場合は向いていない可能性が高いです。
また、いつまで経っても仕事が合わないと感じる場合にも、直感的な意味合いですが仕事が向いていない可能性が高くなります。
合わない仕事を続けることは思った以上のストレスを抱えることにつながりますので、仕事でミスばかりなのは仕事が向いていないから?の記事を参考にして、冷静な判断をする様にしてください。
また、無料ツールなどを使って仕事の向き不向きを判断するのもおススメです。
特にリクナビNEXTの診断ツールなどは無料会員登録だけで使えて精度も非常に高いですので、向き不向きが気になる人にはぜひ使って頂きたいツールになります。
ミスの多さが原因で辞めたい時に考えるべきこと
ここまで読んでもらって、それでも辞めたい気持ちが強い場合、辞める前に考えておくべきことを紹介しておきたいと思います。
気持ちを優先させて辞めてしまっても、さらに状況が悪化してしまっては元も子もありませんので、こちらもしっかり把握しておくようにしてください。
辞めるべきかどうかの判断基準
ここまでの内容を整理する意味でも、辞めるべきかどうかの判断基準をまとめておきたいと思います。
勢いにまかせて辞めてしまうのではなく、最低限この部分だけはしっかり判断するようにしてください。
辞めてもいい状況
以下のような場合には、ミスが多いという理由で仕事を辞めても良い状況だと言えます。
- 仕事が向いていないことが分かった
- 職場の環境が悪すぎる
- 上司はミスに対して怒鳴るばかり
仕事が向いていない場合には、無理して続けてもストレスが溜まっていくだけです。
また、職場の仕組み自体がどうしてもミスが起こりやすい環境であったり、怒鳴るばかりの上司である場合には、あなたがいくら頑張ってもミスが減らない可能性が高くなります。
一番重要なのはあなたの将来ですので、無理してしがみつかず辞めることを前向きに考える様にしてください。
辞めるべきではない状況
対してミスが多いだけで辞めるべきではない状況は以下になります。
- ミスの多さに落ち込んだことが最大の理由
- 原因の追究や改善策を考えていない
- 上司の信頼を失った
このような場合には、適切な対処によって今後大きく成長できる可能性が高くなります。
この部分をしっかり対処していかない限りは、辞めても同じ道を歩むことになりかねません。
ぜひミスを経て成長し、上司の信頼を取り戻せるような行動を心掛けてみてください。
早めに転職すべき状況もある
ここまで辞めるのは冷静に判断すると言ってきましたが、今すぐにでも辞めた方がいい会社の存在します。
- ブラック企業
- 度を越えた起こり方をする上司がいる職場
このような職場の場合には、1日でも早く辞めなければあなたの心が壊れてしまう可能性があります。
今まで一度でも常識的ではないと感じたことがあるのならば、1日でも早く辞めてしまうということも考える様にしてください。
転職のメリットだけでなくデメリットも把握しておく
転職するということは、今の悩みから解放されるというメリットだけが得られる訳ではありません。
- さらに職場環境が悪い
- 完全なブラック企業
- 無能なのに怒るだけの上司
しっかりと転職活動を行わなければ、このような職場に転職してしまい、さらに大きな悩みを抱えることになってしまいます。
さらにこのような職場を避けて、自分の理想的な職場を見つけるというのは、決して簡単なことではありません。
それなりの努力をしてやっと理想の職場が見つかるかどうか、ぐらいの確率です。
辞める際にはこのようなデメリットもしっかり把握した上で辞める様にしてください。
円満退職も意識すべき
いくら辞める会社だからと言って、後味の悪い辞め方は今後に影響することもあるため注意が必要です。
同業種なら関わる可能性もゼロではありませんし、何より後味の悪い辞め方はあなたの精神にも大きな影響を与えます。
すでに限界が来ている場合には、明日からでも出勤しないという選択が重要なこともあります。
しかしそうでない場合には、会社の規定に則って、円満退職するのが一番です。
ミスが多くて仕事を辞めたい人の判断基準まとめ
今回紹介したように、仕事でミスばかり起こしているからと言って、それだけですぐに辞める事を考えるべきではありません。
そもそもミスをして辞めたからと言って、次の職場でミスをした事実が消える訳ではありません。
ミスをした時にしっかりと対処していかなければ、次の職場でもミスに囚われミスを恐れる様になってしまいます。
そうなれば次々にミスを誘発してしまう状況が訪れるため、結局また同じことの繰り返しになってしまいます。
ミスばかり起こしているからと言って簡単に辞めるという選択をするでは無く、ミスを自身の血肉にして、より成長して仕事が続けられるようにすることが一番理想的です。
その為にもまずは、ミスばかり起こしてしまいやすい状況をしっかりと把握して、あなた自身がどのような原因でミスが多くなっているのかを知る必要があります。
あなたが起こしたミスは、今後必ずあなたを成長させてくれます。
成長する度に仕事が楽しくなっていきますので、ミスから逃げず正面から向き合って、転職先でより良い仕事が出来る様に心がけてください。