社会に出て働いていると、誰しもが何かしらの悩みを抱えながら働いていると思います。
その中でも人間関係や従業員の扱い方、給与の低さや会社の業績不信などで、会社に見切りをつけようかと悩んでいる人も多いではないでしょうか?
実はこの会社に見切りをつける時の行動は非常に重要で、この行動を間違えてしまうだけでその後の人生が大きく狂ってしまう可能性もあります。
どのような転職においても共通して言えることですが、会社に愛想をつかしそうな状況では、より冷静な行動というものが必要になってきます。
悩みと言えるぐらいならばまだ良いのですが、会社に見切りをつけるぐらいになってしまうと、いち早く会社を辞めたいという考えが大きくなってしまいます。
そういう志向になってしまうと、次の事を考えるよりも辞めることを先行するようになってしまい、十分な情報収集をしない結果、満足の行く職場へ転職する事ができなくなってしまいます。
そしてこの行動こそが人生の歯車を狂わせる行動に他なりません。
まずはこういった行動の重要度を理解していただくために、実際に見切りをつけた時の誤った行動で後悔することになった体験談をご覧いただきます。
やってはいけない行動、そしてやるべき行動の在り方が非常に分かりやすくなりますので、そういったポイントに注目して読んでもらえると、よりその重要性を理解していただきやすいかと思います。
体験談から見えてくる問題点をもとにして、見切りをつけるべきタイミングや会社を見切るための具体的な判別法を紹介していきますので、そちらもじっくりとご覧いただきたいと思います。
会社に見切りをつける際には冷静な対応が必要だと痛感した失敗談
私は大学卒業後から建築の現場監督をしており、自分なりに木造建築・鉄骨、鉄筋コンクリート建築と徐々に自身のスキルを上げながら転職を繰り返してきました。
40歳を目前にして現場監督をそろそろ卒業して内勤に変わりたいと考えていた時、同業で小さな会社を経営している羽振りの良い先輩から「うちに来てくれよ」「年棒1,000万でどうだ」と声がかかりました。
その時頑張っても年収700万がやっとでしたので、そこまで事業を成功させたノウハウを勉強するのもいいかなと快諾して転職しました。
ところが、スタートこそ順調でしたが、5年も経たないうちに仕事が激減し、私への給与支給は私が考えても難しくなっていました。
その時点で会社への愛着も失い、ここで踏ん張って再起できるかという不安があったので、給与引き下げの要請があった時点で退職しました。
さてこれからが本題です。この時点で次の職場を決めていたわけではないので、早速ハローワーク通いとなりました。
会社に見切りをつけた後の急な転職活動
その頃は景気も悪く建設業界も募集をしているところがほとんどありませんでした。
従来の私の転職は、次をほぼ決めてからの転職でした。ですから、遊びが無く経済的に困ったという事もなく、失業給付も受けた事はありませんでした。
しかし、子供が専門学校に1人、高校生が2人という家庭では失職は痛手となります。
その時迷いました。じっくり待って、失業給付を受けながら専門職に就く。もしくは、1日も早く職種を選ばず安くてもいいから働く。
私は(正確に言うと妻の懇願により)後者を選びました。
基本的に働く事・人と交わることの好きな方で、どこで何をしていても上手く対応していくという自信はありました。
そうするとすぐ採用され化学工場の一作業員として働き始める事ができました。
しかし、その決断が間違いのもとでした。仕事は問題なくこなしましたが、何せ安い給料に驚きを隠せませんでした。
会社の見切り方を間違えた結果
残業などしても微々たるものでした。比較的時間はきちっとしていたので、このままではだめだと夜の仕事を探しました。
ちょうど良いことにこの頃、飲酒運転の罰金が高騰し、あちこちに「運転代行業」が発生し始めました。
即お願いし、夜の7時頃から深夜12時頃まで働かせてもらいました。深夜動くと給料が良いと知り夜中の2時3時までやりました。
勿論朝7時には家を出なければなりません。睡眠時間は3時間4時間で慢性の寝不足になっていました。
しかも悲しい事にこれだけ働いて給料は良い時の半分にも届きません。能力給がいかに良いものかを思い知らされました。
その時点では家族を路頭に迷わせるわけにはいかないとの思いで必死でした。
そんな生活が7年余り続き、子供たちも大学を卒業して働きだす年代でした。とりあえず、しのぎ切ったという7年間でした。
そのあと、友達からの誘いを受け専門職に戻りそれなりの待遇を受け安泰でした。
会社に見切りをつけた後の正しい行動
この時のことを今になって振り返り反省することは、専門外で働いても時間いくら頑張っても報酬は限られている。
ならば、あの時じっと失業給付を受けながら自身のスキルを生かせる職種を根気強く探すことが価値的であったと思います。
その為の制度があるならば、しっかりと利用して焦らず対応していくべきではなかったかと思います。7年間は長かったです。
40代後半から50代前半の脂の乗り切った時代を無価値な低所得者としてうごめいていたと思いますが、それなりに楽しい思い出もたくさんあります。
人間どんな悲惨な状況に置かれても、楽しく充実した日々を過ごすことが出来るんだなとその時つらいながらも考えました。
でも、いかに自分なりに充実したといっても、家族につらい思いをさせたという重い事実は残ります。
そのことで家族が節制し、協力して乗り越えたという思いはありますが、出来ることであるならそういう思いをさせたくないし、させたくなかったと思います。
苦境を乗り越えることは大事ですが、あえて苦境に飛び込む必要はないと思います。
逃げた方がいいダメな会社の特徴
まず最初に、会社の経営状態についてはある程度予測しておくことは重要です。
体験談でもそれまでの経緯は省かれていますが、それまでにある程度の予兆はあったはずです。
その会社で働いていれば、冗談程度の話にしても、現実味を帯びた噂にしても何かしら情報が入ってきます。
全く根拠のない噂もありますので、もちろんこの時点で転職を考えるべきだという話ではありません。
しかしこういった予兆を知っているならば、転職の準備ぐらいはしておくべきです。
こういった状況になってしまうと、手遅れになれば給料未払いなどの深刻な問題となってしまいます。
この前提を踏まえた上で、逃げた方がいいダメな会社の特徴を紹介していきたいと思います。
管理職の退職
部長クラスや経理の責任者が退職が続けば、非常に危険なサインとみなすべきです。
上層部に近い為に経営の危うさを知ってしまった、経常利益から会社の行く末を案じて退職したなど、上層部が辞めていくにはそれなりの理由が存在します。
過剰なコスト削減
エコの為にも、そして利益につなげるためにもコスト削減は非常に大事な物ですが、度を過ぎたコスト削減をしている会社は要注意になります。
悪い会社ほど、上層部の無駄使いは容認され、一般社員のコスト削減には厳しい状況にあります。
どこまで行っても根性論
仕事をする上で忍耐や根性は時には必要です。
しかし、根性があればどうにかなる。我慢すれば続けられる。など、細かい数字などは計算しないくせに、やたらと根性論を前面に押し出してくる会社は非常に危険です。
いつかあなたも根性だけの仕事が当たり前になり、お金にならない重労働をさせられることになるかもしれません。
ブラック企業
誰もが知りながらも、捕まってしまいやすいブラック企業です。
ここで簡単に説明するには非常に特徴が多い企業になりますが、ブラック企業ばかりは働き続けるメリットはありません。
その片鱗を感じたらすぐにでも辞めるべきです。経歴に傷がつくなど考えている余裕はありません。
無駄な期間が続けば、あなた自身の精神が病んでいってしまいます。
ブラック企業の大きな特徴としては、手当のつかない残業や休日出勤、人の出入りの激しさと頻繁な求人情報、度が過ぎたワンマン経営などがあります。
あなたが勤務している会社にブラック企業の特徴が見受けられる場合には、会社を見切ることを考えた方がいいでしょう。
見切りをつけるべきは会社だけではありません。
会社の体質以外にどのような要因があるのか?いくつか紹介しておきたいと思います。
仕事に見切りをつける
会社自体には辞めるほどの不満が無かったとしても、仕事内容に見切りをつけるべきタイミングも存在します。
今現在やりたい仕事ができていないからといって、すぐに辞める事を考えるべきではありません。
やりたい仕事を手に入れる為に、目の前の仕事を一つずつ堅実にこなし、その上で自分のやりたい仕事を提案していく事も大切なことです。
そうすることで、自分のやりたい仕事に近づけていく事ができればやりがいも生まれますし、100%近づけなかったとしても、その後の転職に繋がる経験を積むことが出来ます。
しかし、あまりにも自分のやりたい仕事とかけ離れている場合には、こういった努力も無駄に終わってしまう可能性があります。
全くつながらないような状況の場合には、過ぎていく時間の方が大切になりますので、その仕事に見切りをつけていく事も重要な事になります。
職場に見切りをつける
会社に問題が無かったとしても、あなたが配属されている部署など、職場と合わない場合も見切りをつけるべき重要な要素となります。
いくら仕事内容が満足いくものであっても、職場全体の空気があなた自身に合わなければ、長く働くほどストレスも積み重なってしまいます。
内気な性格の人に体育会系の雰囲気は大変きついですし、超体育会系の人は声の大きさだけで怒られてしまうような雰囲気は大変だと思います。
社会人ですから、ある程度馴染んでいくように努力していく事は重要ですが、本当に合わないと感じる場合には職場に見切りをつけていく事も大切になります。
職場の人間関係に見切りをつける
人間関係の悩みと言うものも、見切りをつける際に重要なポイントになってきます。
この問題は非常に多くの人が悩んでおり、それ以外の全ての条件が整っていても、この人間関係の問題だけで退職する人が非常に多くなっています。
転職するうえで転職先の人間関係に馴染むようにする努力と言うものは不可欠ですが、どんなに努力しても受け入れてもらえない状況も存在します。
やれるだけの努力をした上で、それでも馴染めないような職場ならば、職場事態に問題がある事が多くなりますので、きっぱりと見切りをつけていく事が重要になってきます。
人間関係を良好にしていく方法を実践していただき、それでも馴染めない職場ならばスッパリと見切りをつけていくようにしてください。
会社に見切りをつけるべきタイミング
どんな会社で働いていても、会社の経営不振というものはいつ起こるか分かりません。
立て直せるぐらいのものなら良いですが、最悪会社がなくなってしまう事だって充分あり得ます。
そんな時に取るべき行動によって、あなた自身の人生が大きく変わってきてしまいます。
失敗談のように数年の人生を棒に振ってしまう可能性だって充分起こり得る事態です。
そこで実際に行動に移す際に重要となる、会社に見切りをつけるべきタイミングについて話していきたいと思います。
これまで紹介したようなポイントから、見切りをつけるべきなんじゃないか?と感じた時にどんなタイミングで辞めるべきかについてです。
結論から言うと、これまでに紹介した点に当てはまるのならば、今すぐにでも辞めた方が良いと思います。
しかし今すぐにといっても、何も考えず今すぐ辞めましょうという話ではありません。
やるべき事をしっかりとやってから、あなたにとって最良の形で辞める様にしましょう。
ダメな会社に見切りをつける準備
会社に見切りをつけるにしても、あなた自身の準備をしっかり行わなければ、体験談の様に路頭に迷うことになってしまいます。
見切りをつけて辞める前にやらなければならないことを整理して紹介していきます。
仕事の引き継ぎ
見切りをつけるべき会社だとしても、社員同士の引き継ぎは必要になります。
いくら働き続ける価値の無い会社でも、これから先仕事を引き継いでくれる社員にはきちんと対応しなければなりません。
仕事量によってもその期間は異なってきますので、仕事量に応じた引き継ぎ期間を考えておくようにしましょう。
取引先への挨拶
こちらも仕事の引き継ぎと同じ理由になります。
まともな対応を受けてこなかった会社かも知れませんが、取引先の企業にとってはそんなことは関係ありません。
あなた自身がこれから先、社会人として真っ当な生き方をしていくためにも、最後の取引先への挨拶だけは手抜きしないようにしましょう。
見切りをつけるタイミングの重要性
だいぶ遠回しになってしまいましたが、会社に見切りをつけるべき最適なタイミングとしては、今すぐにでもということになります。
もちろん先ほど紹介した最低限の辞める準備をした後での話です。
最低限のやるべき事をやるという事は、これからのあなたの社会人人生の為でもあります。
これから先も付き合いが無いとは言い切れませんので、会社の引き継ぎにしても、取引先への挨拶にしても、何よりあなた自身の次につながる為のものとして、けじめはつけておかなければなりません。
そういった部分さえやりきれば、あとは今すぐにでも見切りをつけて構いません。
これまでに紹介したような条件にあてはまるような会社ならば、今すぐにでも見切りをつけて、新たな未来へと進んでいきましょう!
ブラックな会社、または古い悪しき習慣が染みついた会社からは今すぐに逃げ出すことが吉となります。
ただひとつ考えたおかなければならないことは、体験談の様に安易に転職先を決めてしまわない事です。
転職を成功させる方法
転職の成功率を上げていくためには、やっておかなければならない事がたくさんあり、現職で働きながら限られた時間でこれをやって行くのは非常に大きな労力を伴います。
労力を少しでも減らしていき、かつ成功率を上げる為に転職エージェントを利用するというスタンスが広く取られていますが、いまだに転職エージェントを利用しない人というのも多いようです。
転職エージェント対してあまり良い印象を持っていない方もいるようですが、最早限られた時間で転職の成功率を上げるためには必須と言っても過言ではありません。
ネットでの批判やゴリ押しするサイトのせいで敬遠される事も多くなっていますが、転職エージェントは絶対に活用すべき絶大な力を持っています。
エージェントの大きなメリットを簡単に説明しますので、是非この部分だけは知っておくようにしてください。
どんな状況でも転職には、リスクというものはついて回ります。
そのリスクを低減させるには、まずあなたの理想の転職先や労働条件を明確にして、それをもとに地道にひとつずつ会社を判断していく必要があります。
さらに表面上では分からない内部の職場環境や人間関係を考慮して、初めてあなたの理想の転職先に繋げていく事ができます。
これには大きな労力を伴いますし、途中で妥協したり焦りが生まれたりして、結局合わない転職先に入社してしまうという人が非常に多く存在します。
そうなってしまっては、結局また同じように大変な転職活動をもう一度しなければならなくなります。
これらのリスクを回避して、転職の成功率をなるべく100%に近づけるためには、転職エージェントは必須になると言えるわけです。
現に今の転職活動の進め方は、転職エージェントを利用する事は当たり前になってきています。
転職エージェントを利用せずに転職活動を行い、その結果妥協や焦りから満足の行く転職ができずに再転職となり、逆にエージェントを使ってしっかり転職活動を行っている人は、多くの人が理想の人生を歩めるようになっています。
全て無料で利用できるうえにこういった強みがあるのに、無料という事で逆に疑心暗鬼になって敬遠する人が非常に多いようです。
これは本当に非常に勿体ないことですので、転職エージェントの利用は是非前向きに考える様にしてください。
ただ、転職エージェントを利用して転職の成功率を100%に近づけるためには、信頼関係というものが絶対に必要になります。
信頼関係が築けなければ、転職エージェントを利用するメリットは最早無くなってしまいます。
正しくエージェントを利用して、その力を最大限に利用するようにしてください。
見切りをつけた方がいい会社を冷静に見極めよう!
このように価値の無い会社で働き続ける事は、あなた自身の人生の貴重な時間を大いに無駄にしてしまう事に繋がります。
しかしそれと同じぐらいに重要なのが、見切りをつけた後の行動になります。
見切りをつけたからといって、安易に辞めてしまっては、体験談の様に7年という地獄の様な長い時間を過ごす事にも成りかねません。
見切りをつけた状況で一番気をつけなければならないのは、時間的に余裕が無いという事です。
見切りをつけた会社で次の満足いく職場が見つかるまで働き続けるという事は、非常に難しい事になります。
愛着が無くなっている会社ですので、多くの人が満足の行く転職先を決めるよりも先に、辞めてしまったり中途半端な企業へ転職するなどしています。
これでは体験談の様に、本当に大変な毎日を過ごすことに繋がってしまうため、焦る気持ちを抑え必ず転職エージェントを利用するようにしてください。
もし今現在すでに仕事を辞めてしまった問い人は、尚更今すぐに転職エージェントへ登録する事をおススメします。
会社に見切りをつけて転職しようと考えた、その目的をもう一度思い返してください。
不満など無い、理想の職場で働く事を目的に転職を決意したはずです。
ここで中途半端に転職しても、絶対に満足の行く働き方は出来ません!また不満を抱えて再転職ならば良いですが、ブラック企業にだって捕まる可能性があります。
時間が限られてしまっているため、自分ひとりの力では理想の企業を見つける事は難しくなりますので、自分ひとりでやりぬくことに拘っている場合ではありません。
利用できる力は利用して、理想の転職先を見つけられるようにしてください。
通常転職エージェントを利用するにしても、エージェントの見極めを行う事を勧めていますが、時間の無い今回の様な状況では、そういった事をする時間さえも勿体なくなります。
今はすぐにでも転職エージェントに相談する事が先決になりますので、日頃から私がおススメしているdodaを活用してみてください。
dodaならばアドバイザーの質が非常に高い為、見極めを行う必要性がなく安心して相談できますし、非公開求人が多いため非常に大きな力になってくれます。
辞める事ばかりを考える様になって、本来の理想の企業へ転職するという目標を見失ってしまっては、体験談の様に大変な未来が待っています。
会社に見切りをつける判断基準、タイミング、次につなげるための転職活動の方法を是非じっくりと復習して、価値のある未来を手に入れられるようにしてください。