検診センターでの看護師の業務は、一般業務と異なる部分も多く、それが原因で辞めたいと考える人も多くなっています。
- やりがいを感じない
- 採血ぐらいしか経験を積めない
- 同期の看護師に差をつけられる気がする
看護師の仕事に憧れて目指した人も多いでしょうから、通常業務とかけ離れた仕事だと不安感が大きくなってしまうものです。
バリバリの病棟勤務を経験した人からすればギャップに落胆し、
経験が浅い人の場合は憧れていた世界観との違いに喪失感さえ覚えます。
でもだからといってすぐに辞めてしまっては、それこそ何の経験にもなりません。
今大事なのは、あなたの将来をしっかり考えたうえで、キャリアを形成することです。
検診センターを辞めるにしても、働き続けるにしても、納得のいく形で選択しなければなりません。
具体的にどんな人ならば辞めるべきで、辞めるとするならばどのような転職先を選ぶべきなのか?
体験談をもとにしながら、重要なポイントだけに厳選して解説していきたいと思います。
検診センターを辞めたい人の正しい判断基準
私は、総合病院で4年間働いた後に、検診センターに転職しました。
病院での勤務とは全く違い、淡々と作業をこなしていく仕事内容だったため、初めは楽しかったのですが、徐々に看護師としてのやりがいを感じなくなり、このままでいいのかすごく悩む時期がありました。
看護師のやりがいを求めている人には、検診センターはあまり向いていなかったのかもしれません。
今現在悩んでいる人にむけて、私の経験をお話ししたいと思います。
- 居住地:福岡県
- 年齢性別:30歳女性
- 看護師経験年数:9年
- ペンネーム:ぽん
検診センターで働くことになった経緯
私は以前病棟勤務をしていましたが、体力的に夜勤がきつくなり体調を崩すことがあったため、夜勤のない平日勤務の仕事を探していました。
検診センターは、平日の日中のみの勤務形態だったので、勤務条件が気に入り転職を決めました。
検診センターの業務にあまり具体的なイメージはなく、外来業務みたいな感じかなという印象でした。
転職サイトの紹介にて面接を受け、検診センターで働くことが決まりました。
検診センターの看護師業務で悩んだこと
看護師としての業務は血圧測定と採血くらいで、あとは問診をしたり事務的な業務をたた淡々とこなしていくだけの作業でした。
そのため、だんだん看護師としてのやりがいのなさを痛感し、このままの生活を続けていていいのかと悩むようになりました。
業務は病棟勤務と比べて大分楽になったので、体調的には良かったのですが、毎日の張り合いのなさが楽しくありませんでした。
巡回検診では早起きも当たり前
検診センターでの業務の他に、巡回での健診業務をしている会社だったので、巡回健診に行かされることが頻繁にありました。
巡回健診の日は朝5-6時ごろに集合なので、とにかく朝がきつかったです。
行き帰りを合わせると1日がかりの仕事なので拘束時間も長く、最小限の人数で行くためこなさなければならない数がいつもの倍以上で業務量も多く、とにかく苦痛でした。
検診センターでの悩みへの対処
自分が看護師としてのキャリアを積むことが重要なのか、もしくは身体を第一に考えて少し落ち着いた今の業務を続けることが重要なのか何度も考え、身体のためすこし休憩しようと自分に言い聞かせていました。
また、検診センターのスタッフに相談し、採血を極める、コミュニケーション力を高めるなど、今できる目標を立て、少しずつやりがいを感じるようになりました。
巡回健診に行くことは、検診センターで働いている以上避けることができないことだったので、とにかく寝坊しないように早寝を心がけ、仕事が終わったらとにかく休むようにしました。
仕事終わりに飲みに行ったり、夜に友達と会ったりすることはなくなってしまいましたが、早寝早起きのサイクルが身についたので、健康的な生活を送るようになりました。
やりがいという部分では解決は難しい
看護師としてのやりがいを感じるようになったかというと、病院で働いていたときに比べると全然でした。
しかし今自分にやれるなかでやりがいを探していくことは、日々のモチベーションを高めるきっかけになったので、よかったと思います。
こんな働き方もあるんだということを知れただけでも、検診センターに就職してよかったと思えるようになりました。
早起きは慣れでどうにかなる
巡回健診のきつやさ、早起きのしんどさは相変わらずありましたが、生活リズムを朝方に変更することで、身体的には少し楽になりました。
転職を決めたときは月に数回の巡回健診と聞いていたのですが、就職したら週に3-5回程度だったので、初めは辞めようと思いましたが、この生活に慣れてくると「まぁこんなこともあるか。」と諦めがつきました。
検診センターの看護師業務は向き不向きをしっかり考えるべき
検診センターでの悩みは、看護師としてこのままでいいのかなという悩みが多いのではないかなと思います。
病院でバリバリ働く友達の話を聞いたりすると、自分は何をやっているんだろうと悩むことが多くありました。
考え方次第では、検診センターの仕事もいいと思えることもありますが、やはり検診センターで働くことは、人によって向き不向きがあります。
看護師としてのやりがいや経験を求めている人には向いていないと思います。
検診センターの看護師業務に疑問を感じた時は
検診センターでの淡々とした仕事にやりがいを感じなくなったり、自分は何をしているんだろうと悩むようになったら、自分が何故看護師になりたいと思ったのかという原点に立ち返るといいと思います。
悩みながら続けても楽しくないので、今の働き方は違うなと思ったら辞めるべきですし、それでも今のままでいいと思ったら続けていけばいいと思います。
検診センターの看護師に向いている人
検診センターに向いている人は、採血が好きな人、人と話すのが好きな人、淡々と業務をこなすことが好きな人、事務的な業務が好きな人、看護師とはこうあるべきという枠にとらわれない人だと思います。
看護師としてのやりがいを求めている人や淡々とした業務が苦手な人は、検診センターは向いていないので、病院やクリニックでの勤務をおすすめします。
経験を積んだ上で転職するのが最適
私は約2年検診センターで働きました。
何度もこのままでいいのかと悩むことはありましたが、そのなかでもやりがいを見つけつつ経験を積むことができました。
そのおかげで、コミュニケーション力や採血の技術は格段に上がりました。
それでもやはり、現場から長く離れていることに不安を感じ始めたので、病院での勤務に戻ることにしました。
今では毎日大変ですが、やりがいをもって楽しく働けています。
看護師は色々な働き方があるので、たくさん経験して自分に合った働き方をゆっくり探していけばいいと思います。
検診センターの看護師がきつい理由
あなた自身も感じていることでしょうし、体験談でも語られていますが、検診センターの看護師がきついのは単純作業という部分です。
一般的に激務である看護師業務に携わっている状況では、単純作業というのは楽そうに聞こえていたと思います。
しかし激務である看護師業務を経験したからこそ、簡単に検診センターの業務を続けられないのです。
- もともと看護師を志したときの気持ち
- 人の命を救う最前線で活躍した経験
常に最前線でいることがやりがいというわけではありませんが、やはり単純すぎる職場だと逆にきついと感じてしまうのも看護師です。
検診センターの看護師で大変なのは早起きと事務作業
一般的な看護師業務と異なる部分で言うならば、大変なのは早起きと事務作業になるでしょう。
三交代など特殊な業務形態の看護師ですが、やはり早起きはきついです。
あわせて検診センター特有の事務作業も意外にきついものです。
しかしこれらは慣れてしまえばどうってことはありません。
一番大変なのは、やはり仕事内容よりも「このままでいいのか?」という部分です。
悩む気持ちを抱えたままでは、事務作業などはいつまでたっても苦痛でしかありません。
体力的に大変というよりは、気持ちの折り合いをつけることが大変だと言えるでしょう。
検診センターの看護師で疑問を感じる人に最適な職場
検診センターで看護師として働いて疑問を感じる人は、やはり「このままでいいのか?」と感じる人が多いと思います。
そういった人は【治療の現場】を最優先に考えて働くべきです。
もちろん病院やクリニックなどにも特有の悩みはあります。
それぞれの職場のデメリットをしっかり把握して、今後のあなたのキャリアプランに一番最適な職場を選択すべきです。
失敗してもやり直しはいくらでもききますが、覚悟のうえで経験しないことには本当に合った仕事は見つけられません。
今現在「看護業務から離れすぎた職場ではやり続けられない」という経験を得たのと同様に、大きな病院での大変さ。
クリニックでの医師とのやり取りの難しさ。
介護業界での人間関係の難しさ。
いろいろ経験するつもりで、最適な職場を見つける意識を持つことが重要です。
検診センターの看護師を辞めて後悔しないためにやるべきこと
今後最適なキャリアプランを進行していくために、ただ経験を積めばいいというわけではありません。
余計な回り道を最小限にするために、今考えるべきこと、将来を考えたうえで進むべき道などしっかり整理しておきましょう。
なぜ辞めたいのか?
「やりがいを感じないから検診センターを辞める」だけでなく、体験談のように今得られる経験はしっかり学ぶようにしましょう。
得られる経験をしっかり認識し、学んだうえで辞めたい理由をしっかりと自分に認識させることが重要です。
軽い気持ちで辞めてしまうと、次の職場で悩みを抱えた時に「前の方がよかった」と感じてしまいます。
やっていけないということをしっかり認識させておけば、辛い状況を比較して考えられるようになります。
比較できるようにしておかなければ、嫌なことが次々に上書きされていくため注意しましょう。
キャリアプランを練る
次の職場でやりたいことを考えるだけでは、今の職場で物足りないものばかりを求めてしまいます。
大事なのは看護師人生すべてを通して考えることですので、最終的にどうなりたいのか?
この部分をしっかり考えて、そこに到達するために必要なスキルを得られる職場を選んでいくようにしましょう。
今の時点で将来まで見据えることで、得られる知識の重みは大きく変わってきます。
転職サイトはちゃんと活用する
転職サイトを敬遠する人も多いですが、理想の職場を自分で見つけるのには限界があります。
いくら自分で理想の職場を見つけると意気込んでも、最終的には勢いになってしまう状況が非常に多いです。
必要なスキルが得られれば働き続けられるわけはなく、
- あなたの性格に合った職場の雰囲気
- 問題のある上司
- 望んだ部署への配属
これらの条件が揃って初めて理想の職場になります。
そしてこれらの項目は、個人の転職活動ではなかなか見抜くことが難しいポイントでもあります。
転職サイトを活用すればこういった内部情報も併せて理想に近づけることが可能です。
無料で利用できるものはちゃんと活用して、理想の職場を探す可能性を無意味に下げないようしましょう。
- コールセンターの看護師⇒看護師の知識で人の役に立てる
- 地域包括支援センターの看護師⇒病院との関りがあるため保育園よりは医療に携われる
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