内視鏡看護師を辞めたい私の体験談|きつい役割や実際の給料について解説

内視鏡室で働く看護師業務は

  • ストレスがなさそう
  • 仕事が楽そう

こういったイメージがあり、内視鏡の仕事に興味を持っている人も多いのではないでしょうか?

 

しかし実際に内視鏡センターなどで働く看護師からは

  • 思っていたような楽な仕事ではなかった
  • 人間関係が辛かった
  • 面白味に欠けた

こういった事前のイメージとは異なる、つらい現実に悩む人も多くなっています。

 

内視鏡業務に興味を持っているあなたのような人が、少しでもイメージと現実のギャップをなくしてもらえるよう、

  • 内視鏡看護師に必要な勉強やスキル
  • 内視鏡看護師が目指すべき認定資格

こういった基本的な情報はもちろんのこと、

  • 内視鏡看護師の業務はきついのか?
  • 内視鏡看護師は未経験でも働けるのか?
  • 内視鏡看護師の実際の給料は?

実際に内視鏡センターなどで働く看護師がどのように感じているのか?実際の口コミ体験談をもとに当ブログで解説していきます。

 

この記事を読むだけで、内視鏡看護師に向いている人の特徴だけでなく、あなたに最適な職場の見つけ方が理解できるようになります。

 

職場選びは、今後のあなたのキャリアを左右する非常に重要なことです。

転職に失敗する人の原因はどこにあるのか?

このブログを有効活用してしっかり学んでいってください。

内視鏡看護師を辞めたいと悩んだ私の体験談

知り合いのクリニックが人手不足とのことで、私の退職タイミングも重なり、クリニックに転職しました。

内視鏡検査は患者にとって辛い検査であるため、少しでも不安が軽減できればと意気込んでいたものの。

 

スタッフの少ない小さな職場での閉塞感に嫌気が差し、さらに他職種の看護師仲間とのスキルレベルアップの違いにも悩むようになりました。

最終的には焦燥感が募り、再度転職することを決めました。

内視鏡看護師に興味を持っている人、今現在内視鏡室で看護師として働いきながら悩んでいる人にむけて、私の経験をお話したいと思います。

  • 居住地:愛知県在住
  • 年齢性別:50歳女性
  • ペンネーム:みょん
  • 看護師経験年数:28年

内視鏡検査室看護師の役割

基本的に内視鏡看護師の役割は、患者への説明と状態把握、医師の補佐になります。

つまり内視鏡看護師の役割は

  • いかに患者の負担を減らせるか?
  • いかに医師の検査しやすい環境を整えるか?

これらによって検査をスムーズに進めることが大きな役割になります。

胃カメラでは看護師の声掛けが重要

胃カメラは患者の負担が大きな検査ですので、患者の負担を軽くするための声掛けが重要になります。

声掛けによって実際には負担に変わりはありませんが、状態の変化を見逃さないようにしたり、緊張をほぐすという意味では大きな効果を持ちます。

特に医師はモニターから目が離せませんので、状態の変化を見逃さないためにも看護師の声掛けは重要です。

内視鏡生検介助も重要な役割

内視鏡による生検の際、鉗子による粘膜採取も看護師の重要な役割です。

医師の指示に合わせて鉗子を出したり、「開いて」「閉じて」の指示に合わせて粘膜を採取します。

通常の看護業務では経験できない非常に重要な役割になります。

内視鏡検査の介助は看護師の重要な仕事

検査予約時には、内視鏡による治療や検査の大まかな説明や注意事項、当日の説明を行います。

実際に患者様がみえたら、当日の流れを大まかに説明し、アレルギーや最終飲食、体調について聴取し、バイタル測定を行います。

 

その後喉の奥に、麻酔スプレーを噴霧し、咽頭部に麻酔のゼリーを含んでもらいます。

10分程経過後、アタラックスPを筋肉注射し、5分後に検査室へ誘導します。

 

その後検査中の流れと注意事項を説明し、検査が始まったら医師の補佐に回ります。

検査後にもバイタル測定し、気分不快がないか確認して注意事項を説明して終了となります。

内視鏡看護師の給料

夜勤手当や残業手当はなく、基本的にないと考えたほうが良いです。

予約主体で行っているところが多いので、よっぽどの緊急が無ければ残業はありませんし、夜勤もありません。

 

病院で夜勤も働いている同期と比べても、大きな差が出ると思います。

ただ、体力的に夜勤は厳しいなど事情がある人には向いている職場です。

内視鏡看護師できついこと

内視鏡で働く看護師の仕事できついことは、いかに内視鏡検査をスムーズに進められるかという責任です。

 

内視鏡は大変ですので、患者様が検査中に強い拒否を示し、手が出てしまったりすることがあります。

また、故意ではない部分でも、嘔吐反射が強く思うように検査が進まないこともあります。

 

そういった事態になると医師の機嫌も悪くなり、患者様が泣いてしまったり、不機嫌になったり、(医師からも患者様からも)八つ当たりされることもしばしばありました。

 

また、食物残渣が残っていて検査中止になり、お互い不機嫌になったりすることもきつかったです。

患者様の心構えを整えることと、医師の仕事がスムーズに進むように気配りすることが内視鏡で働く看護師のきつい役割です。

内視鏡看護師は未経験でも働ける

未経験の看護師でも内視鏡検査室で働く分には全く問題ないと思います。

 

ただ、介助される人の立場に立ったとき、あまり若い人だと緊張するかもしれません。

内視鏡による治療や検査を受ける側としては、中年の女性(母親的な人)の方が安心感が大きくなります。

 

さらに重要なのが、通常の看護スキル上達をある程度諦めなければならないことです。

そう考えると、パートさんやスキルアップなどは望んでいない人、収入源として看護師をしている人の方が、新人より向いているかも知れません。

内視鏡看護師の個人目標

内視鏡看護師として働き始めた当初は、検査の流れや機器の特性を理解することが最優先事項です。

基本的な流れについていけるようになったら、手技のサポートに入ることを想定して、専門的な知識を身につける必要があります。

 

また、内視鏡看護師は処置と患者サポートを同時進行する能力も求められます。

そのため医師からも求められる消化器内視鏡技師の資格を習得し、最先端の知識を身につけることが目標になってきます。

※消化器内視鏡技師の資格については、後ほど詳しく解説していきます。

内視鏡看護師教育チェックリスト

具体的に教育面でのチェックリストは、内視鏡検査の看護が参考になります。

具体的には、

  • 患者への説明
  • 機器セッティングなど検査の準備
  • 検査中検査後の患者状態の把握
  • 機器の洗浄方法

こういったものが内視鏡業務で身につけていくべき仕事内容になります。

内視鏡看護師のスキルチェックシート

内視鏡看護師にはどのようなスキルが求められるのか?

働きながら習得すべきスキルを把握することで、実際の仕事を想像してもらいやすいと思いますので、簡単に解説しておきたいと思います。

検査前の患者への説明

  • 内服や前処置について説明できる
  • 前日や当日までの飲食の指示について説明を行える

検査目的に応じたカメラの準備

  • カメラを光源にとりつける
  • 送気・送水・ホワイトバランスの確認ができる

患者の準備

  • 検査前の説明や問診を行える
  • 検査に影響のある内服薬の確認
  • 飲水及び食事摂取時間の確認
  • リラックスさせるための声掛け
  • 鎮静薬の必要性の検討
  • バイタルチェック

内視鏡の介助

  • 鼻呼吸やリラックスさせる声掛けができる
  • 患者の状態変化に気付ける
  • 病変採取時の鉗子操作(生検)ができる
  • 送気・送水の不具合への対応ができる

内視鏡検査後

  • 患者の状態観察
  • カメラの洗浄手順を把握している

内視鏡洗浄の手順を動画で解説

大腸内視鏡後の洗浄が大変じゃないかと心配な人もいるようですが、実際にはそんなに大変なことではありません。

決まった手順に沿って洗浄し、洗浄機に入れるだけの作業です。

実際に内視鏡洗浄の手順はどのようなものか?説明するよりも動画を見てもらった方がわかりやすいと思います。

内視鏡の看護師を辞めたあとの心境

辞めた直後は、正直スッキリ空が晴れ渡るような気持ちになりました。

でも時間の経過と共に、もっと優しい気持ちで温かい気持ちで看ることはできなかったのかと、反省することもありました。

 

患者様に悪意はなく、もっと支えてあげていれば怒るようなこともなかったのでは‥。

事前の説明が足りなかったから、上手く進行しなかったのかもしれないなどとも考えました。

内視鏡看護師の資格【消化器内視鏡技師免許】

先述しましたが、内視鏡看護師に最適な資格に消化器内視鏡技師があります。

ここではこの消化器内視鏡技師の免許について、取得方法や勉強法について解説していきます。

内視鏡技師免許の取得方法

まず消化器内視鏡技師の資格について、具体的にどのように取得するのか?

受験資格や勉強法について解説していきます。

消化器内視鏡技師免許の受験資格の条件

消化器内視鏡技師は、看護師免許を持っていれば取得可能です。

その他の条件としては以下になります。

  • 日本消化器内視鏡学会認定の専門医が従事する施設での2年以上の経験
  • 日本消化器内視鏡技師会・技師会各支部主催の研究会に5年以内に2回出席
  • 機器取扱い講習会基礎編への出席
  • 医学講義20時間以上の受講
  • 学会認定専門医より証明及び推薦

内視鏡技師試験の勉強法

内視鏡技師試験の勉強法は、過去問とテキストがあれば問題ありません。

テキストだけでも知識は得られますが、問題慣れしておくためにも過去問は必要だと思います。

  • 消化器内視鏡技師試験問題解説
  • 消化器内視鏡技師試験速攻マスター

最低でもこの2冊を活用して勉強するのが最良です。

内視鏡技師は手当がもらえる?

内視鏡技師の資格は、医師からも求められる必要度の高い資格です。

しかし残念ながら、手当は施設によるとしか言えません。

 

私の施設では手当が出ていましたが、施設によっては手当が出ない可能性もあります。

これから内視鏡室で働こうと考えている方は、事前に必ず確認しておくようにしましょう。

内視鏡技師の試験に落ちた人は少ない

消化器内視鏡技師の試験に落ちた人はもちろんいるのですが、多くはありません。

明確な数値は公開されていないのですが、90%~95%の合格率だとされています。

 

どんな試験でもそうですが、ちゃんと勉強せずに試験を受ける人もいますので、そう考えると高い数値だと感じます。

ただ試験を受けた印象が難しかったと感じる人も多いですので、過去問でしっかり問題慣れしておくことが重要になります。

内視鏡技師資格の更新条件は?

資格を取得しても、更新が面倒くさいと思う人もいるかと思います。

施設によっては自費で更新しなければいけないこともあるでしょうから、更新条件は重要ですよね。

必要な更新条件は以下になります。

  • 5年ごとに更新
  • 本会・支部会主催の研究会への出席2回(20点)
  • 指定関連学会10点
  • 機器取扱い講習会基礎編または実践編10点
  • 合計40点
  • 更新料3,000円

5年ごとの更新と考えれば、割と難易度の低い更新と言えます。

内視鏡看護師を辞めて後悔しないために

このように内視鏡の看護師は下記のポイントによって長く働けるのかが決まってきます。

  • 医者の圧力と患者への気遣いができる器用さ
  • 毎日同じことの繰り返し
  • スキルアップが望めない

これらを許容できる人で、かつ時間外労働の少ない労働条件を望む人ならば最適な職場と言えそうです。

内視鏡看護師以外の働き方についても把握しておく

内視鏡で働く看護師は、急性期以外の働き方を選びたい人が多いと思います。

急性期以外の看護師の仕事は非常に多岐にわたり、それぞれに向き不向きがあります。

 

当サイトでは急性期以外の働き方について、様々な口コミ体験談を紹介しています。

気になる職場があれば、必ず口コミ体験談で詳細を確認しておくようにしてください。

 

※青文字のリンクをクリックすると、それぞれ実際の体験談に基づく記事を読むことができます。

 ⇒医療行為はまったくなく保育士業務が主
 ⇒柔軟な対応力が必要だが電話対応のみ
 ⇒母親がやることと同程度の仕事内容
 ⇒医療業界には携わるが医療スキルは得られない
 ⇒保育士の中で看護師としての役割を果たすことに苦労する
医療行為がまったくないと、看護師としての存在意義に疑問を感じる方も多いです。
少しでも医療行為に携わりたいならば、検診センターなどがおすすめです。
 ⇒医療行為としては採血ぐらいで事務作業が主
 ⇒患者が相手ではないためストレスが少ない
 ⇒内視鏡に関する知識は増えるが、検査以外のスキルアップが望めない
検診センターや献血では看護師としてのやりがいが物足りない人も多いでしょう。
病院で患者さんと向き合うことができる仕事の、それぞれの特徴です。
 ⇒人の人生と向き合えてやりがいも大きいがストレスも大きい
 ⇒患者に寄り添った看護が可能だが医療処置は極端に少ない
 ⇒患者さんとの信頼関係を結ぶことができる貴重な職場
看護師の働き方として、施設も選択肢のひとつです。
それぞれの施設に特徴がありますので、しっかり把握しておきましょう。
 ⇒入居者に寄り添った看護重視だが業務内容が多忙
 ⇒看護師の人数が少なく多忙だが、老人介護のスキルが得られる
 ⇒患者に寄り添えるが、仕事内容は介護士寄り
 ⇒医療現場ではない独特の難しさがある
 ⇒意思疎通の難しい患者や家族とじっくり向き合う必要がある

 ⇒相手のペースでじっくり看護していくことが必要

 ⇒スキルアップは望めないが生活リズムを守って働ける

職場の雰囲気も把握しておく

仕事内容があなたのやりたいことであっても、職場の雰囲気が悪かったり人間関係に問題があると長続きしません。
特に看護師は、仕事内容よりも職場の雰囲気で転職に失敗する人が多くなっています。
看護師は引く手あまたの状況であるため、職場を変えるという意味での転職は容易です。
そんな状況だからこそ、職場の雰囲気を把握せずに転職する人が多く、その分転職に失敗する人が多くなっています。
人間関係などの問題は、仕事内容への不満などとは比較にならないほど辛いものです。
転職する際は必ず看護師専門の転職サイトを利用して、事前に職場の体質というリスクを排除しておくようにしてください。

内視鏡看護師視点によるFAQへの回答

最後に、
  • 内視鏡看護師として悩みを抱えている人
  • 内視鏡看護師に興味を持っている人

これらの人からよくある質問についてまとめておきます。

口コミ体験談をもとにした経験者視点での分かりやすい回答でまとめています。

内視鏡看護師の資格はどんなもの?

内視鏡に携わる看護師に最適な認定資格として、消化器内視鏡技師があります。

実際に内視鏡による治療や検査を行うのはあくまで医師ですが、医師の指示のもと内視鏡の操作も可能になる資格です。

実際には内視鏡の操作まで行うことは少ないですが、内視鏡による治療の知識を持つ看護師は欠かせない存在です。

消化器内視鏡技師について詳しくは、消化器内視鏡技師制度規則をご覧ください。

内視鏡看護師に必要な勉強やスキルは?

内視鏡看護師に必要な勉強は、単に解剖や教科書的な勉強だけでは足りません。

内視鏡学会の講習などを積極的に受講して、内視鏡による治療法に精通した看護師になることが求められます。

とはいっても、事前に完璧に知識を網羅することが必須ではありませんので、働きながら勉強する姿勢でも問題ありません。

求められるスキルとしては、医師の補佐という役割が大きいですが、先述した消化器内視鏡技師の認定資格が1番求められます。

内視鏡看護師の仕事はきついの?

内視鏡検査は基本予約制ですので、決して仕事がきつい分野ではありません。

ただ基本立ちっぱなしであり、患者が動かないよう抑える際には、同じ姿勢が続き体力的にはきついこともあります。

ただ体験談でも言っている通り、配置人数が少ない職場だと激務になることもあります。

内視鏡看護師は未経験でも働けますか?

これも体験談で語っていますが、未経験の新人でも働くことは可能です。

検査を円滑に進めるという仕事内容だけで言うならば、毎日同じことの繰り返しですので、すぐに仕事は覚えられます。

ただ、内視鏡治療の看護師として高みを目指したいと感じているのならば、それ相応の勉強が必要になってきます。

内視鏡看護師の給料はどれぐらいですか?

内視鏡の看護師だからといって、基本給が特に高くなったり低くなったりすることはありません。

ただ基本的に夜勤や当直がありませんので、その分周りと比べると給料は大きく差がついてしまいます。

内視鏡という分野だけで選ぶのではなく、あなたが望む勤務体系と給与トータルで考えることが重要です。

検診センター看護師のデメリットは?

内視鏡の看護師というと、検診センター配属の方も多いと思います。

通常の内視鏡部門でも、看護師としてのスキルが内視鏡分野以外では得られないのがデメリットです。

そのうえ検診センターとなると、さらに看護師としてのスキルアップができないというのが検診センターのデメリットになります。

内視鏡看護師の求人はどこで探すべき?

内視鏡の看護師であっても病棟の求人であっても、基本的には探す分にはどこでも差はありません。

ただ内視鏡看護師に限らず、どの職場でも言えることですが、安易な転職で後悔する人が非常に多くなっています。

 

特に看護師は引く手あまたの状態ですので、ただ職場を変えようと思えばすぐに転職は実現します。

その結果ブラックな職場や、問題のある上司からのパワハラに悩む人が非常に多くなっています。

 

ストレスのない職場を見つけるためには、看護師専門の転職サイトを利用することが必須となります。

求人が多く選び放題の状態の看護師だからこそ絶対に気を付けるべき問題です。

内視鏡の看護師を辞めたい
最新情報をチェックしよう!