サ高住看護師の辛さや辞めたい理由を解説|退職者の体験談から対処法や転職先を学ぶ

サ高住で働く看護師の中には、やりたい看護観とかけ離れた現実に悩む人も多いと思います。

  • イメージしていた看護業務とかけ離れている
  • 施設ならではの人間関係に悩まされている

施設という形式である以上、施設長の手腕ひとつであなたの働きやすさも大きく変わってきます。

またサ高住で働く看護師が悩む理由として、人間関係や給与なども辞める理由としては多いのが現状です。

 

しかしこのような悩みを抱えていても、

  • 本当に辞めるほどの理由なのか?
  • 辞めたとして納得のいく転職ができるのか?

こういった不安から、一歩踏み出せない人も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回の記事では、サ高住を辞めた私の経験をもとにして、

  • サ高住看護師を辞めたいときの対処法
  • どんな状況ならば辞めるべきか?
  • サ高住から転職しやすい転職先

を解説していきたいと思います。

 

悩むことなく充実した働き方ができる職場の見つけ方も解説していきますので、しっかり読んで実践すれば理想の未来を手に入れることができるようになります。

辞める1歩が踏み出せないなら

悩みが大きいのに転職に踏み切れないのは、転職後の不安が大きいことが要因です。

こういった不安がなくなれば、転職はもっと気軽に行えるようになります。

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サ高住の看護師を辞めたいと悩んだ理由

私が働いていたサービス付き高齢者向け住宅サービス付きは、まだできたばかりの施設で、この近辺では4施設目でした。

まだ看護師もおらず医師の指示が取れないため看護師を必要としているということで、私に声がかかりましたが、現実は相当過酷な状況でした。

看護師としての役割を果たせない毎日

まだ看護師がいないこともあり看護業務が全く決まっておらず、初めの1ヶ月は毎日施設中の掃除でした。

利用者様と関わることも禁じられ、カルテを見るか廊下や風呂場、食堂掃除をひたすらするという業務をやっていました。

本当にこんな仕事内容でいいのか、ただ不安しかなかったですが、「これでいい、あなたは黙っていればいいの」と施設長に言われる日々でした。

往診の先生とも関わらせてもらえない

往診の先生が来た時も、往診にはケアマネージャーがつくからあなたはいらないと施設長に言われ、往診に行けませんでした。

往診の医師が「看護師がいるなら看護師を往診につかせて欲しい、でないとあなたらでは僕の話がわからないでしょう?」と直接言ってくれましたが、そうすると私を休みにしたりして、なかなか医師との時間が持てずいました。

そのため直接先生から連絡をくださり、施設長がいないところで情報共有をしていて、先生から、パワハラだねっと言われたりしていました。

業者との関わりも許されず

酸素ボンベの業者からも、看護師がいるなら看護師に使い方を説明したり顔合わせをしたいと言っていただきました。

ケアマネジャーに呼ばれ話を聞いていると、突然施設長が来て「なんで私のいうことが聞けないの、あなたは黙っていればいい、前に出てくるな」と業者の前で罵倒されました。

流石に業者も止めてくださり、これ以上言うとパワハラですよっと施設長に言ってくださり、そのまま何も言わずに施設長は帰って行きました。

業者からは「申し送りのつもりやのにこんなに言われてごめんね。でも、あなたのことを考えるとやめた方がいいよここ、パワハラだよ」と言われました。

施設長の目を盗んで働く毎日

なんとか1日1〜2時間訪問につかせていただくことになりましたが、記録方法など教えてもらえず、他のスタッフに聞きながら業務をこなす日々でした。

上の方は看護師だからできると考えていたそうです。

また、勤務の日に直接先生から連絡をくださったりこちらから施設長の目を盗んで連絡、相談、新しい処方の指示をもらっていました。

施設長にバレることがなかったので、それだけが救いでした。

また、ケアマネジャーにメモを渡して、先生に渡してもらうよう頼んだこともありました。

その際は、きちんとケアマネジャーが渡してくださっていたので、最低限の情報共有はできていました。

施設長の態度は変わらない

ケアマネジャーから施設長に業者の前で怒鳴ったりするのはよくないこと、看護師としてもっと認めることを伝えてくださいましたが、全く耳を傾けてもらえませんでした。

直接話をしても、

「あなたは無能な看護師だから黙って仕事をして欲しい。わたしの言った内容だけしか仕事をしてほしくないし、でしゃばらないでほしい」

と言われました。

医師の指示を受けれるのは看護師がいたら看護師になってしまう、それは国家資格だからです、あなたは施設長だけど看護師ではないですよねと伺うが、うるさいの一点張りでした。

サ高住常駐の看護師は立場が弱い

他の業務も任せてもらえましたが、サ高住には看護師はいらない、経営上加算の関係だけで欲しいんだなということがよく分かりました。

業務中も看護師としてではなくヘルパーとしての内容なので単価も安く、余計に私はそう感じました。

そして、全てが施設長のワンマンのため、独りよがりの考えでしか作業もできず、ここに看護師いらないなと感じました。

施設長次第で働き方が大きく左右される

毎日医師の往診日は先生が施設長の目を盗んで私に会いに来てくださるばかりで、とても医師に救われました。

ただ、往診の医師も言っていたのが、僕も雇われ側だから、あまり下手な真似はできない、僕の方が上なのにっていつも思うんだと話されていました。

でも、ここの施設だけで、他のところは違うよと教えてくださいました。

施設長が違うだけでかなり変わるのかなと感じました。

サ高住の看護師は施設長によっては地獄

話し合いをしましたが解決しなかったため、3ヶ月で退職を決めました。

一番の理由は罵倒されたことがなかなか自分の中で消化できず、やはり看護師は病院にいた方が一番納得できる仕事、医療を提供できると考えました。

また病院のほうがここまで毎日ビクビクしたり悩むことがないなとも比較して感じました。

サ高住がもし自分が施設長だったらやりやすいなとも感じました。

サ高住の看護師の悩み解決は難しい

サ高住は施設長のワンマンでやってることが多いため、施設長がきちんと医療や疾患の知識がないと、利用者様の命も危険をもたらすと感じました。

訳の分からない難病でさえも受け入れたり、その結果1週間で急変し見取り看護にするようなことも多々ありました。

救急搬送も骨折以外はできないため、看護師からすると助かる命も見殺しにしている感覚でした。

そう言った面では、解決は難しいと考えます。

サ高住の看護師を辞めたいときの対処法

施設の特性上、対処しようと思っても解決が難しいことも多いです。

その中でもできる対処法を、いくつか挙げておきます。

指示された仕事以外はしない

病院などの看護業務と、サ高住などの施設での看護業務は、大きく異なることが少なくありません。

病院勤務が長かったり、病院での看護観が強い状況だと、思い描いていたイメージとのギャップの大きさに悩まされることも多くなります。

そんな状況を改善していきたい気持ちもわかりますが、まず最優先してやるべきことは、指示された仕事以外はしないということです。

特に私のように仕組みができ上っていない状況では、施設長なども慣れていない状況が予想されます。

そんな状況では、「柔軟な行動」が「余計な行動」と受け取られることもあるため、まずは指示されていることだけやる柔軟さも必要になります。

信頼関係が最優先

施設など限られた人間関係の中では、信頼関係を築くことが最優先になります。

信頼関係さえ築ければ、やりたい看護ものちにいくらでも実現可能です。

  • やりたい仕事
  • 正しい看護観

これらを実現するためには、まず最初に信頼関係を築く意識を持つことが重要です。

仕事は仕事と割り切る

施設などでは特に理想と現実のギャップに悩まされることが多くあります。

そんな状況であなた一人が理想を貫き通しても、辛いのはあなた一人です。

来るべき時期が来るまでは、仕事は仕事と割り切って過ごすことが、あなたのためにも職場のためにもより良い選択です。

もちろん度を越した状況ならば辞めることを最優先すべきですが、ある程度は割り切る気持ちも持っておくようにしましょう。

サ高住の看護師にやりがいを感じている人の口コミ

対処しても悩みが解決できない場合、あなたの置かれている状況が常識とかけ離れている可能性が高いです。

この先もその職場で働き続けるべきなのか?冷静に判断するためには、あなたの職場の状況と他の職場の状況の違いを冷静に判断する必要があります。

その判断材料として、ここではサ高住でやりがいを感じている人の口コミを紹介していきます。

これから紹介するようなやりがいを、あなたが全く感じられないのならば、辞めることを考えるべきでしょう。

サ高住看護師としてやりがいを感じている人の口コミ

1人1人の生活に寄り添っての健康管理や一緒に笑ったり悩んだりしながら寄り添う看護ができることにやりがいを感じます。
自分のスキルや人生経験を活かして、家族、ケアマネ、サービス責任者、介護士、理学療法士、美容師や医師と連携をとりながら、その人らしさを大切に一緒の時間を過ごしていける事。人生の締めくくりをその人らしく生きる手伝いができることがやりがいです。(55歳・女性)


入所者様の日常がスムーズに送れるように毎日同じことの繰り返しであるが、繰り返すことができることが大切であり、やりがいであると思う。
また病院と違い、ゆっくりとお話を伺うこともサ高住の良い部分です。
その方が過ごされてきた人生のお話を伺えると言うことは、大変面白くもあり楽しい時間です。
昔の話はびっくりすることも多いですから。
また、高齢者は小さなことでもありがとうの言葉が自然にでて感謝の言葉を表してくれるので、それが日常的に聞けると言う事は心が平静でいられます。(46歳・女性)


常に利用者様の生活に寄り添い、毎日の健康管理に加え生活面の支援も担っているので利用者様を全般的に管理でき、常に近くで支える看護ができることにやりがいを感じると思います。(35歳・女性)


介護を含めた健康相談や看護を提供しますが、病棟とは違い介護面で相談されることが多いです。
時間の流れとして病棟と違いゆったりしているため、一人一人に割く時間が多く、親密な関係になりやすい。
いい情報やアイデアが提供できた分信頼度もあがるような感覚がうれしくやりがいを感じます。(27歳・女性)

病院で言う看護というよりは、利用者とゆっくりと関係を築いていくことにやりがいを感じている人が多くなっています。

私が働いている状況では、これすらも難しい状況でした。

あなたが今働いている状況で、利用者との関係性を築いていくことが可能なのか?

このポイントで判断していくと、冷静な判断ができるかと思います。

サ高住の看護師を辞めたいときの正しい判断基準

では実際にあなたが働いている今の状況は、本当に辞めるべき状況なのか?

辞めてから後悔することの内容、辞めるか判断する正しい基準について解説していきたいと思います。

どうしてもやりがいを感じられない

サ高住によっては看護師としてやりがいを感じないということも多いかと思います。

よく言えば楽、悪く言えば暇、そんな状況に疑問を感じる人は、忙しかった頃とやりがいを感じない今の状況を冷静に天秤にかける必要があります。

 

看護師の業務は、職場によっては忙しすぎて心身に不調をきたすことも多いですので、冷静な判断が必要です。

もし忙しい状況に身を置いたことがない人は、一度やりがいを求めて身を投じてみることをおすすめします。

経験しないことには判断できませんし、看護師としてのやりがいを感じることもありません。

改善不可能な問題がある

どちらかと言えば体質的には介護に近い職場も多いです。

そのためお局的なヘルパーさんに悩まされることも少なくありません。

 

そういった職場では看護師としての地位は低くなりがちなので、プライドを持って看護師をやっている人は人間関係で躓くこともあります。

サービス重視での看護師と考えればしょうがないこととも言えますが、人間関係が原因で連携がうまくいかない人も辞めた方がいいでしょう。

サ高住看護師を辞めて後悔した人の口コミ

あなたが今サ高住の看護師を辞めたとして、辞めてから後悔することがないのか?

この部分を冷静に判断するために、サ高住看護師を辞めて後悔した人の口コミを紹介しておきます。

口コミで語られている部分を今の状況でしっかり考えておけば、辞めて後悔する可能性は大きく減らすことができます。

辞めたい感情をなるべく抑えて、冷静に判断する基準にするようにしてください。

サ高住看護師を辞めて後悔した人の口コミ

入所者さまが、何度も残念と繰り返し言われました。
それだけ、日常の中に入れたことに感謝しています。
働いている時は、なかなかそのことに気が付かなかったです。
当たり前になっていたのでしょうね。日常の繰り返しでしたが、定時に終了できることは、魅力的でした。(46歳・女性)


固定化された人間関係に嫌気がさして退職しましたが、逆に一度一通りを把握してしまえば新しく覚える必要があることは少なく、楽な職場だったと新しい勤め先に行ってから気づいたから。(27歳・女性)


以前数年サ高住に勤めていました。
希望する病院に就職するまでの間働いていましたが、一人一人と向き合う時間が長く、人の役にたっているという感覚が強くありました。
その後病棟に勤める様になり、看護というよりは業務をしている気分になり、本当に役にたっているのかわからなくなり、サ高住の看護師を辞めたことを後悔しました。(27歳・女性)


働きやすい環境を捨ててしまったと後悔しています。
サービス付き高齢者向け住宅は病院のように忙しくなく、プライベートも充実して働きやすい環境でした。
同じような職場を探そうと思ってもすぐに見つからずに苦労しました。(31歳・女性)


病棟勤務と比較すると難しい業務が少なく、体力的にも精神的にも落ち着いて働くことができていました。
また利用者さんも基本的には変わらないため、一人一人のことを深く知ることができ、信頼関係を形成しやすかったことも良い環境だったと後悔しています。(3001歳・女性)

一人一人とじっくりと付き合って関係性を築いていけることは、病院と違ってやりがいを感じられる部分です。

また働きやすさも、病院とは異なりゆったりしるため、家庭持ちの方などは特に働きやすさを感じられます。

看護師としての理想ばかりを追い求めず、ストレスの少ない働きやすさも判断基準に含めるようにしましょう。

サ高住を辞めて後悔しないためにやるべきこと

サ高住で悩みを抱えて辞めてしまったとしても、サ高住以外の転職先を探さなければならないわけではありません。

他のサ高住では仕組みがしっかり整っている可能性も高いですし、看護師としての役割を果たせる職場も多いです。

そういった看護師としての役割を果たせるサ高住を探すのもひとつの手です。

ただサ高住の看護師業務にやりがいを感じないという人は、病院やクリニックを重点に転職先を探した方がいいでしょう。

後悔のない転職にするために

どちらにしても重要なのは、あなたが今後どういった働き方をしたいのか?

この点をもう一度しっかり考えることになります。

次の転職先だけでなく、10年後20年後にどういった働き方をしたいのかをしっかり見据えて考えることが重要です。

30年後にどういった働き方をしていたいのかを考え、逆算してそれまでに身につけておきたいスキルが得られる職場を選びましょう。

看護師専門の転職サイトで職場環境は把握しておく

自分の将来をしっかり見据えても、そのスキルを得られる職場を見つけるのは簡単ではありません。

仮にスキルが得られる職場を見つけたとしても、人間関係などで長く働けない職場ならば意味がありません。

 

実をいうと看護師が転職に失敗する原因はまさにこの部分にあります。

職場を変えるだけならば、引く手あまたの看護師はいくらでも転職先を見つけることができます。

 

しかし看護師の転職回数が多いのは、転職しようと思えばできるため、理想の職場を見つける努力を怠ってしまうことに原因があります。

看護師専門の転職サイトを利用して、スキル部分だけでなく職場の雰囲気的にもあなたに最適な職場を見つけるようにしてください。

サ高住の看護師から転職する場合のおすすめの職場

サ高住で働いて、やっぱり急性期のような働き方をしたいと感じた人もいるかと思います。

ゆったりとした雰囲気を体感して、急性期のような緊迫した職場を求めるのは、それがあなたの目指すべき道なのかもしれません。

ただ働く前に、やりがいの分だけストレスも計り知れないということだけは覚悟しておくようにしてください。

 

急性期を除いた、サ高住から転職するおすすめの転職先についても、それぞれ特徴を紹介しています。

体験談ベースで解説していますので、気になる職場があれば必ず事前に目を通しておくようにしてください。

※青文字のリンクをクリックすると、それぞれ実際の体験談に基づく記事を読むことができます。

 ⇒医療行為はまったくなく保育士業務が主
 ⇒柔軟な対応力が必要だが電話対応のみ
 ⇒母親がやることと同程度の仕事内容
 ⇒医療業界には携わるが医療スキルは得られない
 ⇒保育士の中で看護師としての役割を果たすことに苦労する
医療行為がまったくないと、看護師としての存在意義に疑問を感じる方も多いです。
少しでも医療行為に携わりたいならば、検診センターなどがおすすめです。
 ⇒医療行為としては採血ぐらいで事務作業が主
 ⇒患者が相手ではないためストレスが少ない
 ⇒内視鏡に関する知識は増えるが、検査以外のスキルアップが望めない
検診センターや献血では看護師としてのやりがいが物足りない人も多いでしょう。
病院で患者さんと向き合うことができる仕事の、それぞれの特徴です。
 ⇒人の人生と向き合えてやりがいも大きいがストレスも大きい
 ⇒患者に寄り添った看護が可能だが医療処置は極端に少ない
 ⇒患者さんとの信頼関係を結ぶことができる貴重な職場
看護師の働き方として、施設も選択肢のひとつです。
それぞれの施設に特徴がありますので、しっかり把握しておきましょう。
 ⇒入居者に寄り添った看護重視だが業務内容が多忙
 ⇒看護師の人数が少なく多忙だが、老人介護のスキルが得られる
 ⇒患者に寄り添えるが、仕事内容は介護士寄り
 ⇒医療現場ではない独特の難しさがある
 ⇒意思疎通の難しい患者や家族とじっくり向き合う必要がある

 ⇒相手のペースでじっくり看護していくことが必要

 ⇒スキルアップは望めないが生活リズムを守って働ける
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